IT業界でエンジニアとして働く方法のひとつに、クライアント企業に常駐して、開発や運用の現場に加わるという形があります。
これからこの業界を目指す皆さんの中には、「まだ何のスキルもない自分が、配属先でちゃんとやっていけるだろうか」「求められる力に見合っていなかったらどうしよう」と、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
けれど、実際に配属先を決めているコンサルタントは、面談で見ているのはスキルばかりではないと言います。判断の軸になっているのは、その人の"適性"です。では、適性とは具体的に何を指すのか。今回は、株式会社アスパークで活躍するコンサルタントとエンジニアのお二人に、お話を伺いました。
株式会社アスパーク 2005年の創業以来、機械・電気・電子・IT・化学など幅広い分野で、企業の開発を支える技術サービスを提供している会社。「一人ひとりが輝き続ける」という理念のもと、エンジニアが力を発揮できる環境づくりに取り組んでいる。
今回お話を伺った方々
左から、
・北村 健太(きたむら けんた)さん コンサルタント/上智大学出身/2024年入社
・西川 雄陽(にしかわ ゆうひ)さん エンジニア/福岡工業大学出身/2026年入社
・西川 雄陽(にしかわ ゆうひ)さん エンジニア/福岡工業大学出身/2026年入社
■配属はこうして決まる
アスパークでは、企業からの「こういう人がほしい」という相談が、まずコンサルタントのもとに届きます。その内容を能力開発部に伝え、対応できそうなエンジニアを紹介してもらいます。
次に行うのが、面談です。依頼の内容と合いそうであれば本人の意向を確認し、クライアント企業とのお顔合わせへ。双方が合意して、配属が決まります。
現場に立ったあとは、10年以上のエンジニア経験を持つ「技術コンサルタント」が加わり、技術の面から支えます。人を見る担当と、技術を見る担当。二人がかりで一人のエンジニアを支えていく体制です。
この流れの中で、どこへ送り出すかを決めているのがコンサルタントです。同じスキルを持っていても、置かれる場所によって力の出方は変わります。だからこそ、面談はとても大事なステップなのです。
■適性とは、優劣ではなく違いのこと
面談で確かめているのは、今できることの多さではありません。この人はどんな環境でなら力を出せるのか。その手がかりを、三つの観点から探ります。
一つめは、「人との距離の取り方」。
自分から話しかけていくタイプか、聞かれたことに丁寧に応えるタイプか。面談での受け答えやチャットの返信の早さも、ここを確かめる手がかりです。「黙々と作業される方も、人が嫌いなわけではないと思っているんです」と北村さんは言います。ふるいにかけるためではなく、二人三脚で歩むための見極めです。
二つめは、「新しい環境への向き合い方」。
知らない土地や初めての働き方にも飛び込めるタイプか、慣れた場所で腰を据えて力を発揮するタイプか。前者には早くから幅を広げられる現場を、後者にはじっくり向き合える現場を。同じ人でも、合う場所に立てば伸び方はまるで違ってきます。
三つめは、「長い目で見て何がやりたいか」。
北村さんが面談で必ず聞くのが、この点です。目の前の一件で終わらせず、その先まで見据えたいからです。まずは今回の業務から始めて、いずれ常駐先の別の部署や、もっと大きなプロジェクトへ。そんな道筋まで一緒に描きます。3年後、5年後にどうなっていたいか。そこが見えていれば、次に紹介する現場も自然と決まっていきます。
■あなたはどのタイプ?
ここで少し、手を止めて考えてみてください。次の4つのうち、自分に一番近いものはどれでしょうか。
A:初めての環境でも、まず飛び込んでみたい
知らない土地も、やったことのない働き方も、「とりあえずやってみます」と言える。
B:任されたことを、こつこつ正確にやり切りたい
自分から前に出るのは得意ではないけれど、決めたことは丁寧に積み上げる。
C:人と打ち解けるのが得意
誰とでもすぐ話せて、気づけば周りに人が集まっていることが多い。
D:ひとつに絞らず、いろいろ経験してみたい
「これを極めました」と言えるものはまだないけれど、幅広くやってみたい。
選べましたか?この4つは、どれも実際にアスパークの現場で活躍しているエンジニアの姿です。ここからは、それぞれの力がどこで発揮されるのかを見ていきましょう。
■タイプごとに、力が発揮される場所は違う
Aを選んだあなたは、「チャレンジャータイプ」。任される幅が早く広がります。
このタイプは「新卒を長い目で育てる方針の企業」で活躍できます。まずは運用や保守から基礎を学び、いずれ設計や開発へ。そう考えている現場があります。
西川さんが、まさにこのタイプ。候補に挙がった3名のうち、上京にも夜勤のあるシフトにも「全く問題ないです」と即答したことが決め手です。配属後も「聞けば教えてくれる」という一言を信じて自分から質問を重ね、任される仕事は着実に増えています。
Bを選んだあなたは、「コツコツタイプ」。正確さがそのまま信頼になります。
このタイプは「周りが声をかけてくれる温かい職場」で活躍できます。西川さんの一つ上の先輩に、寡黙で真面目に進めるエンジニアがいます。最初の配属先では持ち味を出しきるまでに時間が必要でしたが、今のIT企業に移ってからは1年以上、安定して力を発揮しています。一つのミスが重く受け止められる現場だからこそ、丁寧さが評価につながっています。
Cを選んだあなたは、「コミュニケータータイプ」。現場の中心に入り込んでいけます。
このタイプは「社外の関係者と調整しながら進める仕事」で活躍できます。あるベテランのエンジニアは、常駐先の上長と冗談を言い合える関係を築き、今では現場の教育係のような役割まで担っています。「あの人が良いと言うなら」と増員の判断を任されるほどの信頼です。打ち解ける力は、後に続く人の場所まで広げてくれます。
Dを選んだあなたは、「オールラウンダータイプ」。「これもできる」の幅が価値になります。
このタイプは「何でも引き受けられる人を求めている現場」で活躍できます。「システムにも強く、ほかのこともできて、コミュニケーション能力も高い方を」という依頼に、生産技術の経験がある方を提案したところ、顔合わせが盛り上がりすぎてそのまま決まったことも。極めたものがまだないことは、弱みではありません。
■学生のみなさんへのメッセージ
最後に、お二人から学生のみなさんへのメッセージをいただきました。
西川さん:
私がアスパークを選んだのは、いろいろな経験を積めそうだと思ったからです。派遣先はひとつの業界に偏っておらず、IT、電気・電子、機械を軸に、化学や事務、施工管理まで広がっています。だからこそ、一人ひとりに合う場所が見つかるのだと思います。
「派遣」という言葉だけを見ると、不安になるかもしれません。でも、先輩エンジニアの話を聞ける機会もありますし、サポートもしっかりしています。飛び込んでみる力さえあれば、会社はきっと応えてくれます。
北村さん:
アスパークでは、配属したらあとは現場にお任せ、ということはありません。技術コンサルタントによる定期的な面談、月に一度のアンケート、社内チャットでの何気ないやりとり。困りごとがないかを、いつも誰かが見ています。常駐していると横のつながりができにくいので、そこも含めて全力で支えます。もっとこういう仕事がしてみたいと思ったときには、配属先変更の相談も可能です。
そして一人の人間として言うなら、就職はゴールではなく、新しいスタートです。後悔のない選択をして、選んだあとも後悔しないように努力してほしい。皆さんが伸び伸びやれる場所を、一緒に探しましょう。
