建設業界では今、「人が採れない」「人が育たない」という課題が深刻化しています。
職人の高齢化や担い手不足が進む中、現場監督を目指す若手も減少しています。
現場監督は、品質・安全・工程・原価を管理しながら、多くの協力業者と連携して建物を完成へ導く仕事です。
そのため一般的には、一人で現場を任されるまでに5年から10年程度かかると言われています。
そんな中、進和建設工業では、新卒入社2年目の若手現場監督が初めて担当したRC造10階建マンションが竣工しました。
今回完成した「(仮称)日本橋東2丁目マンション」は、商業地約50坪という限られた敷地を活用したRC造10階建18戸のマンションです。狭小地における高層建築は、設計・工程管理・安全管理などの難易度が高く、通常であれば経験豊富な現場監督が担当するケースが多い案件です。
(仮称)日本橋東2丁目マンション外観
その現場を担当したのが、入社2年目の若手現場監督でした。
若手が育ったのは「根性」ではなく「仕組み」
進和建設工業株式会社の若手現場監督(23歳)
今回の事例を紹介したい理由は、「若手が頑張った」という精神論を伝えたいからではありません。
私たちがお伝えしたいのは、「人が育つ仕組み」の存在です。
進和建設では、若手に無理をさせるのではなく、若手でも現場を運営できる仕組みづくりを続けてきました。
例えば、RCマンションの設計や工程を商品として標準化しています。
現場ごとにゼロから考えるのではなく、「標準+差分」で管理することで、経験の浅い監督でも全体像を把握しやすくしています。
また、建設工程を9つの生産ラインに分解し、工程の流れを見える化しています。
進和建設工業株式会社の建設の生産ライン
さらに、工期と必要人工を事前に設定する「逆算日報」による管理や、現場監督・会社上層部・施工チームが進捗を共有する三層チェック体制も構築しています。
現場監督の役割についても、
進和建設工業株式会社の現場監督の三大原則・現場監督の三大作業
三大原則と三大作業を明確に定義しています。
若手が迷わず仕事に向き合える環境を整えることも、育成の仕組みの一つです。
建設現場を円滑に回す進和建設の5つの仕組み
特別な経歴がなくても挑戦できる
今回現場を担当した若手監督は、既卒として新卒社員と同時期に入社しました。
特別な実務経験を前提とした採用ではありません。
それでも約1年半で現場を任され、狭小地のRC造10階建マンションを竣工まで導くことができました。
本人も次のように話しています。
建設業は大変な仕事というイメージがありました。実際にしんどいこともあります。ただ、工程や役割が整理されているため、自分が何をすべきかが明確です。職人さんも育成に協力してくれる環境があり、安心して現場を任せてもらえています。
進和建設工業株式会社の若手現場監督(23歳)へのインタビューより
建設業界では、「経験がないと難しい」「一人前になるまで時間がかかる」というイメージがあります。
もちろん簡単な仕事ではありません。
しかし、仕組みを整えることで、経験や勘だけに頼らず成長できる環境をつくることは可能だと私たちは考えています。
完成したのはマンションだけではない
今回完成したのは、RC造10階建マンションだけではありません。
- 若手が挑戦できる環境
- 経験の浅い社員でも現場を運営できる仕組み
- 協力業者を含めて人を育てる文化
そうした積み重ねが形になったのが、今回のプロジェクトです。
建設業界には、まだまだ厳しいイメージがあるかもしれません。
しかし、人材不足という社会課題に対して、個人の努力や根性だけではなく、仕組みや組織の力で解決を目指す現場もあります。
進和建設工業はこれからも、建物をつくるだけでなく、人が育つ仕組みづくりにも取り組んでまいります。
