「建設業は朝が早くて、帰りが遅い」「先輩が怖そう」。そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか? 実は、今回密着した上端さんも、入社前は建設業にそんなイメージを抱いていたひとりです。大手自動車メーカーの工場を中心に、設備の工事や修繕を行う猪俣工業で、自ら工具を持って現場に立ちながら、工事をまとめる「プレイング施工管理」として働く上端さん。今回は、入社1年目の今、どんな仕事を任され、どんな毎日を過ごしているのか、朝起きてから夜眠るまでの1日を追いかけました。
【上端 愛翔(かみはし あいと)さん】
2026年6月入社。所属する猪俣工業は1964年の創業以来、ボイラーのばい煙測定や整備から、空調・給排水などの設備工事、建築工事まで、工場や建物の安全と衛生を守り続けてきた会社。上端さんは、宇都宮営業所で配管工事を中心とした設備工事に携わる。実家が同業という環境で育ち、他社で足場工事の経験を積んで入社した。溶接の資格を持っていて、最近の趣味は筋トレ。
【タイムスケジュール】朝から夜まで!1年目社員のとある1日
7:30 起床
顔を洗って歯を磨き、ゴミの日ならゴミを出して、着替えたらすぐに出発。「朝一番に気になるのは、前の日のトレーニングの筋肉痛ですね(笑)」と上端さん。
8:00 出社
事務所までは自転車で10〜15分ほどで、先輩が車で迎えに来てくれることもあるそう。仕事は、現場に出る日と、事務所や資材置き場で作業をする日がおよそ半々。現場に行く日は、必要な工具や資材を車に積み込み、事務所から車で5〜10分ほどの工場へ。
午前 現場作業
上端さんが今携わっているのは、工場の機械を冷やす水が通る配管を新しくする工事。工場の設備を止めないよう、仮設の配管で水を流しながら古い配管を撤去していく作業で、上端さんの担当は、配管の下にある機械や設備を濡らさないための養生などが中心。
※現場作業が午後からの日は、午前中に自社の加工場で配管の部品づくり。
11:45 午前の作業終了
区切りをつけ、車で事務所へ。
12:00 昼休憩
お昼は、会社で頼めるお弁当やコンビニのご飯を事務所で食べることが多く、先輩とみんなで食べに行く日もあるとのこと。
13:00 午後の作業
午後も、途中で休憩を挟みながら午前の作業の続き。大きな工事なので1日では終わらず、数日かけて仕上げていくそう。
17:00 現場を出る
定時の17時には現場を出られるよう、チームで作業を進めているという。
17:00過ぎ 翌日の打ち合わせ
事務所に戻ったら、翌日の作業内容や段取りを先輩と確認。
17:30〜18:00 退勤
18:00過ぎ ジムへ
仕事のあとは、家の近くのジムで2〜3時間。部位ごとに分けた筋トレのあと、1時間は走るなどの有酸素運動をするのが日課。
22:30 帰宅・夕食
晩ご飯は自炊するようにしているそうで、食べ終わったらお風呂に入り、部屋の掃除をしてから布団へ。
0:00 就寝
【プレイング施工管理の仕事】手を動かして覚えたことが、施工管理の土台になる
猪俣工業の施工管理は、工事をまとめるだけでなく、自ら工具を持って現場作業もこなす「プレイング施工管理」。雨漏り補修のような工事なら、1年目から管理と施工の両方を担うこともあります。上端さんも、最初の1ヶ月は雨漏り補修などを経験し、今は配管工事の現場で養生や手元作業を受け持ちながら、加工場でパイプの切断やネジ切りも担当しています。「加工で大事にしているのは、スピードより丁寧さです。寸法を一度間違えると、やり直しがきかないので」と上端さん。
分からないことは先輩に聞き、作業を間近で見ながら覚えていく毎日です。「先輩の作業を見ていて『あ、こういうことなんだ』と分かる瞬間が、今は一番楽しいですね」と話します。手を動かしながら現場を知り、工事をまとめる力を身につけていく、まさに今が修行の真っただ中です。
【現場を納める段取り術】入社1年目でもできる「先を読んで動く」こと
工事をスムーズに進めるには、事前の準備とチームワークが欠かせません。上端さんが今携わる配管の改修工事は、配管の長さが100〜200mにもなる大きな工事で、大きな作業の日は5〜6人がかり。寸法が決まっている部品は、あらかじめ自社の加工場でつくってから現場へ持っていくなど、準備にも工夫があります。「重い配管は率先して持つようにしているんですが、一人で持とうとすると『危ないからやめろ』と止められるんです(笑)」と上端さん。
1年目の上端さんが意識しているのは、先を読んで動くこと。作業が終わりに近づくと、使わなさそうな道具を先に片付けたり、掃除をしたりし始めます。お手本は、次の作業につながるよう最後まできれいに仕上げる先輩たちの姿です。現場を出たあとは事務所で翌日の段取りを確認。こうした準備の積み重ねが、工事をスムーズに進め、仕事も趣味も充実させられる働き方を支えています。
【オンもオフも全力】仕事も趣味も充実させる、若手社員の働き方と暮らし方
猪俣工業に入って、建設業のイメージが大きく変わったという上端さん。前の職場では朝が早く、帰りも遅いのが当たり前で、趣味の時間がなかなか取れなかったそうです。今は仕事が終わればきちんと帰れて、先輩たちもみんな優しく、「思っている建設業とは、全然違うと思います」と話します。
そうしてできた時間で打ち込んでいるのが、ジムでのトレーニング。もともと好きだったキックボクシングの再開に向けて仕事終わりにジムへ通い、晩ご飯は自炊するなど、生活のリズムも入社してから一気に変わったそう。「この会社に入ってから、趣味の時間が増えたのが大きいです」と、充実した毎日を話してくれました。
「若い人にどんどん入ってきてほしいです。一緒に現場を盛り上げて、一緒に仕事がしたいですね」と上端さん。次に現場で肩を並べるのは、この記事を読んでいるあなたかもしれません。
