働くことの意味や、成長の実感はすぐには目に見えないもの。
今回は入社10年目の先輩社員と、現場あがりで代表に就任した6代目社長が、人と組織の成長、次の世代へ受け継ぎたい想いについて語り合いました。
今回は入社10年目の先輩社員と、現場あがりで代表に就任した6代目社長が、人と組織の成長、次の世代へ受け継ぎたい想いについて語り合いました。
株式会社城南組
二条城の南に位置し、110年以上の歴史を持つ総合建設会社。住宅(伝統工法・在来工法)、マンション、公共施設、社寺建築など、あらゆる工事を手掛けています。
右:上戸社長(2000年入社:京都建築専門学校 卒業)
左:山内さん(2015年入社:京都建築専門学校 卒業)
左:山内さん(2015年入社:京都建築専門学校 卒業)
◎日頃はどのようにコミュニケーションを取っていますか?
上戸社長: 会社では彼の机がちょうど私の前にあるので、顔を合わせる機会は多いですね。ただ、担当する現場が違うので、常に一緒に動いているわけではありません。とはいえ、工事の進め方や現場での判断については、日々いろいろ話しています。仕事の報告というより、ちょっとした相談や確認のやり取りが多いですね。
山内さん: そうですね。社長とは毎日顔を合わせますが、仕事の話を深くするのは必要な時にという感じです。現場で困ったことがあればすぐ相談できますし、判断に迷うときはアドバイスをもらっています。気軽に声をかけやすい距離感なので、安心して仕事ができています。
◎山内さんの入社当時は、どんな様子でしたか?
上戸社長: 正直、最初は「大丈夫かな、やっていけるかな」と心配していました(笑)。でも、思っていた以上にタフなところがあって、どんなに注意されてもめげずに現場に出ていたよね。10年で見違えるほど成長したと思います。
山内さん: 本当に分からないことだらけだったので、怒られても「???」という感じでした(笑)。でも、この業界は厳しいと分かっていたので、嫌だなとか辞めたいと思ったことはないです。とにかくやるしかない、という気持ちでいました。
上戸社長: 「お客様の財産を守る」という自覚や、油断が命に関わるという意識はこの仕事に欠かせないものなので、繰り返し伝えていたし、きつく注意したことも記憶に残っています。実は「あれは言い過ぎたな」と、反省していることもあるんですよ(笑)私もまだまだ進化しています。
山内さん: 現場を任されるようになって、あのとき社長が何を伝えたかったのか、自分ごととして理解できるようになりました。社長が「ちゃんと育てよう」と思ってくれていることは伝わっていました(笑) 感謝しています。
◎成長のターニングポイントは?
山内さん: 初めて一人で現場をおさめたときですね。わからない事ばかりなのに、自分で指示や判断をしなければならない。すごくプレッシャーがありました。自分がいなくなったら現場が止まってしまうから、逃げようとか、知らんふりをしようなんて思う余裕もなかったです。腹をくくることで乗り越えられたのだと思います。
上戸社長: あのとき私は工事部長で、直上の工事担当ではなかったけれど、心配していました。でも、あの現場で山内君は本当に成長したと思う。顔つきも業者さんとのやりとりも別人のようになったよね。
山内さん: それまでは人と話すことが苦手で、会話がうまく続かないこともあったんですが、現場が終わるころには相手の目を見て話せるようになっていて、自分でも驚きました。ひとつの現場をやり切ることで、自信がついたんだと思います。
上戸社長: 若いときのある時期に、しっかり踏ん張ってミッションをやり遂げる経験を積むことは、土台をつくるうえで本当に意味のあることだと思います。厳しい場面を乗り越えた人は、どんな状況でもぶれない。そういう芯の強さを持った技術者に成長してくれていることが、何よりうれしいですね。
◎ 会社の雰囲気や働き方は、この数年でどのように変わりましたか? 今後のビジョンは?
山内さん: 二年前、上戸さんが社長になってからガラッと変わりましたよね。休みが取りやすくなったり、お給料を上げてもらったり。以前より会社全体が明るくなった感じがします。資格取得の支援もしてもらって、本当に助かっています。
上戸社長: 社長になったとき、自分が若いころに「これはしんどいな」「おかしいな」と感じたことは、次の世代に引き継がないと決めました。小さな会社だからこそ、個人の事情を考慮する柔軟さは残しつつも、一人ひとりが公平・平等に評価される環境を整えたいと思っています。今のうちに制度や働く仕組みを整えて、次の世代にしっかりバトンタッチしたいですね。
山内さん: 僕たちの代になっても、社長と社員が気軽に話せる雰囲気や、風通し
のよさは大切にしたいです。そういう距離感があるからこそ、安心して働けている気がします。
上戸社長: うれしいね。これからは若い世代が自分たちのカラーで会社をつくっていけるように、新しい仲間を迎えながら、さらに働きやすい環境を築いていきたいと思っています。
◎ 未来の仲間へ 学生のみなさんへのメッセージをお願いします。
山内さん: 専門学校では、図面を描く力を磨くといいと思います。現場では図面が共通の言葉になるので、自分の考えを人に伝えるときにも役立ちます。スケッチでもいいので、建物の納まりや形を描いて理解する力をつけておくと、現場でのコミュニケーションがスムーズになりますし、面白味を感じられると思います。
上戸社長: この仕事は、派手さはないけれど、時間をかけて積み上げるほどに味が出てくる仕事です。自分が携わった建物が形になり、人に喜ばれる瞬間を経験したら、きっとこの仕事を好きになるはず。若いうちはできないことが多くて当然なので、分からないことを素直に聞いて、吸収していく姿勢を大切にしてください。
現場は人と人で動く場所ですから、周りの人と関わりながら、一歩ずつ力をつけていってほしいと思います。城南組のこれからを一緒に創ってくれる人、いつでも会社見学にお越しください。お待ちしています。
