焼き鳥が焦げそう。
フライヤーからは煙。
フライヤーからは煙。
新しい注文が次々入り、ホールからは「ちょっといいですか!」の声。
あなたなら、何から対応しますか?
居酒屋のピークタイムでは、あちらこちらで「同時にいろいろなこと」が発生します。
ひとつのことに集中していたら、いつの間にか別のところが大ピンチ…… なんてことも。
そこで必要になるのが、あらゆるところに目を配り、即座に判断する「カメレオンの目」です。
今回は、実際の営業をイメージした4つのクイズを出題。
あなたは、このピンチをどう切り抜ける?!
出題者
ウルトラ天神株式会社 谷口健人さん
【第1問】
今は金曜19時。オーダーが一気に入り始めました。
あなたなら、どの順番で対応する?
A:焼き鳥が焦げそう!今すぐひっくり返したい
B:フライヤーの油から煙。発火のリスクがある
C:揚げ物の注文票が5件連続で出てきた
D:ホールから「焼き鳥をタレから塩に変更できますか?」と質問
* * * * *
正解:B→A→D→C
何より優先するのは「火」。まず危険を取り除き、次に目の前の料理に対応します。変更のオーダーには焼きながら答えるなど、「一つ終わってから次へ」ではなく、その場の状況を見ながら動くことも大切です。
また、忙しいときほど品質管理をおろそかにはできません。とくに鶏肉は食中毒のリスクが高いため、加熱温度までしっかり確認します。安全・衛生を守ることが大前提です。
【第2問】
満席の店内で、刺身や冷菜を担当しています。
あなたなら、どの順番で対応する?
A:生魚を切っていた包丁が床に落ちた
B:「エビ・カニアレルギーあり」の刺身盛り合わせが入った
C:冷蔵庫の扉が開き、温度上昇アラームが鳴った
D:完成した冷奴が提供口にあるが、誰も運んでいない
* * * * *
正解:A→C→D→B
まずは安全の確保から。そもそも包丁は、落下する危険のある場所に置かないことが基本です。次に冷蔵庫を閉めて食材の温度を守り、提供口の冷奴は「○○さん、お願いします!」と声をかけてスタッフに運んでもらいます。Bのアレルギー対応も重要ですが、まだ調理に入る前なので、この順番に。周囲と共有し、混入がないよう注意して調理します。
ここでも、衛生・安全の基本は崩しません。生肉や生魚を触った手でほかの場所に触れない、食材によって扱う場所を分けるなど、事故や食中毒につながるリスクを先回りして防ぐことが大切です。
【第3問】
ピークタイム真っただ中の20時。あなたはキッチン全体を見ながら、料理の最終チェックと提供を担当しています。さて、どの順番で対応する?
A:新人スタッフから「ポテトのストックが切れました!」と報告
B:刺身盛り合わせが提供予定時間を5分オーバー。お客様が厨房を気にしている
C:熱々の鉄板餃子と出汁巻き玉子が同時に提供口に上がった
D:「15番テーブルのドリンクが10分以上出ていません」とホールから報告
* * * * *
正解:D→B→C→A
実際の現場では、DとBは同じくらい緊急度が高く、Cもすぐに対応したい案件です。特にDがファーストドリンクなら最優先レベル。すでにお客様を待たせているDとBに対応しながら、Cの完成した料理も「○○さん、お願いします!」と声をかけ、すぐに運んでもらいます。熱い料理は、熱いうちに届けるのが鉄則です。
Aのような在庫切れは、提供できない場合はお客様にお詫びし、別の商品を提案するなどの対応ができます。「ありません」で終わらせず、代わりに何ができるかまで考えることも大切です。
【第4問】
ピークが過ぎた22時半。キッチンを一人で担当し、片付けと翌日の仕込みを進めています。
あなたなら、どの順番で対応する?
A:仕込み中の大鍋のスープがあと1分で吹きこぼれそう
B:ラーメンとガーリックライスの注文が入った
C:洗い場が調理器具でいっぱいで、調理スペースがない
D:今日中に報告しなければならない在庫チェック表をまだ記入していない
* * * * *
正解:A→C→B→D
基本的に、仕込みよりお客様対応を優先しますが、安全の観点からまず火を止めます。次に、必要な器具を片づけてスペースを確保してからBの調理へ。状況によっては、提供まで少し時間がかかることを事前にお客様へお伝えします。
ちなみに、ワンオペでどうしても店が回らないときは、無理にお客様を受け入れないことも大切です。無理をすれば、店内のお客様にも、新たにお迎えするお客様にも十分なサービスができません。心苦しくても、対応できる範囲を見極めることが必要です。
●「カメレオンの目」は、どんな仕事でも武器になる
居酒屋などの飲食店では、毎日のように予想外のことが起こります。その中で鍛えられるのが、「優先順位をつける力」「周りと連携する力」、そして「先を読んで動く力」。これらの力は、飲食業界に限らず、あらゆる仕事で求められるスキルです。
社会に出て最初から「カメレオンの目」を持っている必要はありません。まずは、元気に挨拶をする。そして、分からないことは素直に「教えてください」と聞くこと。現場で経験を積むうちに、最初は目の前のことで精いっぱいだった人も、少しずつ周囲が見えるようになっていきます。
料理の技術だけでなく、どんな仕事でも通用する力を身につけたい人にも、この業界はおすすめです。仕事のリアルをもっと知りたい人は、いつでもお店を見学に来てくださいね!
