下町で愛される「お菓子屋」としての歩み
ビスキュイの創業は1996年。店名の「ビスキュイ」はフランス語でスポンジ生地を意味し、「焼きたての新鮮なスポンジケーキを、一番おいしい状態で届けたい」というお菓子作りの原点を忘れないために名付けました。 柴又という温かな下町で私たちが目指したのは、高級で敷居の高いパティスリーではなく、近所の方がサンダル履きでふらっと立ち寄れるような「街のお菓子屋」です。夫婦2人で始めた小さな店は、お客様に喜んでもらうことを一番に考え、一歩ずつ歩みを重ねてきました。そして今、その想いに共感してくれた40名の仲間と共に、地域に愛される店へと成長してきました。
変わる時代の中で、良いものを作り続けるための工夫
時代や環境がどれほど変わっても、「おいしいお菓子を、最高の状態で届けたい」という私たちの想いは変わりません。しかし、この仕事は繁忙期と閑散期の差が大きく、常に同じやり方では立ち行かないという現実もあります。
そこでビスキュイでは、クリスマスや年末年始など注文が集中する時期でも当日のおいしさを届けるために、前々から作り置きするのではなく、予約時間を細かく調整したり、作業工程を抜本的に見直したりしてきました。平日に焼き菓子作りを集中的に行う「焼き菓子デー」の導入や、店舗外での自販機販売も、すべては現場の作業の波をできるだけなくし、限られた時間の中でチームとして力を発揮できるようにするための工夫です。チーム全員が心身ともに健やかに、良いものを作ることだけに集中できる。そんな「新しい時代の職人の働き方」を、私たちは現場の知恵と工夫で追求し続けています。
あえて手間をかける。譲れない「鮮度」と「手作り」へのこだわり
私たちが30年間、変わらず大切にしてきたのは、鮮度と手作りにこだわったお菓子作りで、お客様に心から喜んでもらうことです。できる限りその日に作ること。そして、既製品には頼らないこと。効率だけを優先すれば、外注を活用するというなどの選択肢も今の時代にはたくさんあります。それでも、自分たちの目が届く範囲で、自分たちの手で一つひとつのお菓子と真剣に向き合い続けてきました。「本当に美味しい」と感じてもらえる一瞬を何よりも優先してきました。
その一心で、手を広げることで失われてしまうものがあるなら、あえて選ばないという考え方を守り続けています。
お菓子に込めたストーリーを、次の世代の職人たちへ
もう一つ、ビスキュイが大切にしているのが、お菓子一つひとつに込められたストーリーです。
創業当初から並ぶ「なつかしのモンブラン」は、私自身の幼い頃の記憶から生まれた一品です。あえて姿を変えず、レトロなまま残しているのにも理由があります。
お菓子は、味だけで完成するものではありません。なぜこのお菓子が生まれたのか、どうしてこの形なのか。背景にある想いや記憶も含めて、一つのお菓子になると私は考えています。そういった、お菓子に込められた意味やストーリーをスタッフにも伝えてきました。お菓子を通して培われた感覚や温かな想いが、人から人へと受け継がれていく。そうした想いを伝えることも、ビスキュイが30年にわたり大切にしてきたことです。
ビスキュイには、お菓子づくりの楽しさだけでなく、仕事への向き合い方や仲間との関わり方など、人として成長できる学びが溢れています。技術の先にある「お菓子の可能性」を信じて、本気で取り組みたい。そんな熱意あるあなたと働けるのを楽しみにしています。
