「いつかは自分の会社を持ちたい」「取引先から指名で仕事を任せてもらえる技術者になりたい」
そんな夢を抱く人にとって、社長から仕事をマンツーマンで学び、経営の視点も磨けるチャンスがある会社は、理想的な職場だと思います。
そんな夢を抱く人にとって、社長から仕事をマンツーマンで学び、経営の視点も磨けるチャンスがある会社は、理想的な職場だと思います。
今回ご紹介する株式会社ホリーズホームは、一人社長の会社でありながら万博フランスパビリオンと業務提携するなど、高い施工力で取引先各社から評価を得ている注目企業。異色の経歴を持つ堀社長のインタビューを通して、「選ばれる技術者・経営者」になるヒントをお届けします。
株式会社ホリーズホーム 代表取締役 堀 郷(ホリ アキラ)氏
大分県出身。 九州職業能力開発大学校から大手ゼネコンに就職後、芸人を志し所持金3万円で来阪するも、紆余曲折を経て再び建設の道に戻り現在に至る。2022年株式会社ホリーズホーム設立。万博フランスパビリオン施工パートナー。
株式会社ホリーズホーム 代表取締役 堀 郷(ホリ アキラ)氏
大分県出身。 九州職業能力開発大学校から大手ゼネコンに就職後、芸人を志し所持金3万円で来阪するも、紆余曲折を経て再び建設の道に戻り現在に至る。2022年株式会社ホリーズホーム設立。万博フランスパビリオン施工パートナー。
― 建築の道を志したきっかけを教えてください。
もともとは大分の田舎育ちで、とにかく都会に出たいという気持ちが強かったんです。両親が建設関係の仕事をしていたこともあり、「建築をやりたい」と伝えたら背中を押してくれました。そこから北九州市の職業能力開発大学校に進学し、大手ゼネコンに就職。現場に出ると建築の面白さに夢中になり、「これは天職かもしれない」と思うようになりました。
― その後、落語家を目指した時期があったとか。
はい。ある日会社から落語のチケットをもらい、人生で初めて落語を見たんです。「こんな世界があったのか!」と立ち上がれないほどの衝撃を受け、芸人になろうと決意しました。当時25歳、それまではノリと勢いで人と接していましたが、それだけでは通用しないと感じていた時期でもあり、余計に心を揺さぶられたのだと思います。周囲からは「現実逃避じゃないか」とも言われましたが、気持ちは揺らがず、担当していた現場の完工を見届けてリュックひとつで大阪へ向かいました。
― 修行時代はどんな経験をされたのですか?
昼間はアルバイト、夜と週末は師匠を追いかけて東京へ通う日々が二年間ほど続き、幸運にも弟子入りを許可していただきました。師匠のかばん持ちをしながら過ごした修行時代はとにかく厳しく、礼儀や段取り、相手を思いやる姿勢を徹底的に叩き込まれました。コーヒーひとつでも、師匠が飲みたいと思うタイミングを察して用意する。それくらい相手のことを想い、さりげなく行動できなければ、人を心から笑わせることはできないのだと教わりました。このときに身につけた気配りや心配りは、今の仕事にも大きく生きていると思います。
― なぜ再び建築の世界に戻ったのですか?
落語の道は一度挫折しましたが、応援してくれた人たちの顔を思い出すと「このままでは終われない」と奮い立ちました。建築はゼネコン時代から手応えを感じていた仕事ですし、資格も持っていましたから、もう一度腰を据えて取り組もうと思ったんです。
再び業界に足を踏み入れたとき、建設業界は深刻な人手不足に直面していました。その流れもあって派遣で働いたり、図面作成を請け負ったりするうちに次々と声がかかり、「この世界でやっていける」と確信できました。この気づきが、もう一度本気で建築に取り組む大きな後押しになりました。
― 業界での需要の高まりと、ご自身のタイミングが一致したんですね。
技術者として差が出るのはどんな部分だと思いますか。
たとえばIT業界は、新しいアプリやゲームをつくって発信すれば、それ自体がサービスとして多くの人に届き、成果を得ることができます。一方で建設業は一つひとつ現場で建物をつくるのが基本で、30年先を見ても大きな仕組みの変化はないでしょう。私自身、業界に戻って大手ゼネコンの現場に入ったとき、仕事の進め方が新卒時代とほとんど変わっていないことに驚きました。スキルを身につければ長く働けるのはメリットですが、逆に言えば技術だけではその他大勢に埋もれてしまう業界だとも思います。
― 具体的にはどのようなことでしょうか。
厳しい言い方になりますが、仕事ができるのは当たり前です。そのうえで「一緒に仕事がしやすい」「また頼みたい」と思ってもらえる関係を築けるかどうか。建設業は多くの人が関わる仕事ですから、気配りひとつ、声かけひとつで現場の雰囲気も成果も変わります。どうすれば相手が喜ぶかを常に考えて動く姿勢が大切ですね。
― 「相手を喜ばせる」ことは、会社の理念にもなっているそうですね。
はい、それに尽きます。相手の期待どおり、あるいはそれ以上の成果を提供するから「次もあなたに」と言っていただける。そのためには知恵を絞り、工夫を欠かさないこと。仕事以外でも、会話を覚えておいて手土産を用意したり、疎遠にならないように連絡を入れたり。小さなことですが、それができる人は本当に少ない。だからこそ選ばれる存在になれるのだと思います。
― これからの展望について教えてください。
自分自身が本当に多くの人に支えられてきたからこそ、新しい仲間を迎え、人を育てることで恩返ししていきたいです。私がこれまで得てきたものや、選ばれるために必要な考え方は、他社の若手社員から「堀さんの会社に入る新人はうらやましい」と言われるくらい、言葉を尽くして伝えていきます。組織を大きくするより、一人一人の個性が活きる少数精鋭企業を目指しています。
― 最後に、学生の方々へのメッセージをお願いします。
相手を喜ばせることを義務ではなく、自分の喜びとして捉えられるようになれば、仕事はぐっと面白くなりますし、結果として信頼も利益もついてきます。「いろんな経験をして成長したい」「将来は自分も会社を率いる存在になりたい」と思う方は、ぜひ一度会ってお話ししましょう。ご連絡をお待ちしています!
