「建設業界」というと、かつては3K(きつい・汚い・危険)を思い浮かべる人が少なくありませんでした。でも、近年の現場はテクノロジーの導入や働き方改革で、そのイメージを大きく変えつつあります。
今回は、現場で働く人たちの声をもとに”昔と今の違い”を整理しながら、「これからの建設業」でどんな働き方ができるのかを見ていきましょう。
お話を伺ったのは……
堀井建設株式会社(本社:大阪府泉南郡)
地域密着で土木・建築を手がける総合建設会社。自社で職人を雇用し、ワンチームで迅速な対応を可能にする“機動力”が強みです。人を大切にするアットホームな企業文化を大切にしながらも、IT化や安全管理の強化など、新しい仕組みの導入にも積極的に取り組んでいます。
左から:卓 昌樹さん(建築部)、田中煌也さん(建築部)、市川元気さん(土木部)
昔ながらの現場のイメージとは?
はじめに、みなさんに入社前に抱いていた建設業界の印象を聞いてみました。
「気性の荒い人が多そう」「怒鳴り声が飛び交っていそう」「体を酷使する仕事」など、まさに“3K”そのもののメージをもっていたようです。
では、実際に現場に出てみると?
これもまた、みなさん同じく「そのイメージは良い意味で裏切られた」とのこと。
「見た目が怖そうな人ほど、おだやかで優しかったので拍子抜けしました。思い切って話しかけたら話が弾んで、一気に距離が縮まりましたし、ベテランの職人さんや上司もよく話しかけてくれて安心しました」と、当初抱いていた“厳しい現場”のイメージが一気に和らいだエピソードを語ってくれました。
現場の昔と今、何が変わった?
かつての建設業界では、図面や書類はすべて手書き、事務作業は夕方現場を終えてから事務所に戻り、夜遅くまで行うのが日常でした。
現在はCADや写真管理アプリ、クラウドの共有ファイルが導入され、効率は劇的に向上。現場から直接データにアクセスし、過去の図面を呼び出して修正するなど、作業時間を短縮できる仕組みが整っています。
また、「日付が変わるまで帰れない」というのは今や過去の話。公共工事は完全週休2日制、民間工事でも第2・第4土曜が休みとなり、昔に比べて休日は格段に増えています。残業があっても18時半〜19時には退社できる水準で、冒頭のような時代を知る人からすると、まさに劇的な変化です。
さらに堀井建設では、過度な残業や時間外業務を防ぐため、パソコンの稼働時間を会社がチェックする仕組みを導入。こうした小さな工夫や仕組みの積み重ねによって、建設業は“体力勝負の業界”から“効率と工夫で働ける業界”へと着実に変わってきています。
今の現場を語るうえで欠かせない、安全対策の強化
今では信じられない話ですが、かつての一部の現場には「多少のケガや事故は仕方がない」という空気が残っていました。重大な労災や死亡事故が相次ぐ中、1970年代以降、労働安全衛生法が施行・改正され、「安全管理者」や「安全衛生責任者」の設置が順次義務化されました。
作業方法も昔とは大きく変わっています。かつては重い資材を“投げ渡し”して受け取る光景もありましたが、今はもちろん絶対NG。高所作業では、数メートルの高さやわずかな時間の作業でも安全帯(命綱)の着用が必須で、「ちょっとだけだから」「すぐ終わるから」という理由で安全対策を省略することは一切許されません。
さらに、ここ数年で強化されているのが熱中症対策です。真夏の現場は体感温度が40度を超えることもあり、昔は「水分補給は自己管理」が常識でした。しかし今は、会社が社員の体調チェックを担うことが義務化され、空調服や冷たい飲み物の支給も当たり前になっています。「安全は自己責任」から「会社と現場全体で守るもの」へ、意識が大きく転換していることがわかります。
変化する現場で広がる“新しいやりがい”
現場が進化したことで、学びのスピードは格段に上がりました。昔は先輩の背中を何年もかけて見て覚えるのが当たり前でしたが、今はクラウド上の図面や過去の事例を見ながら、自分のペースで知識を吸収できる環境が整っています。その結果、新人のうちから実務を経験し、早い段階でスキルを磨けるチャンスが増えています。
さらに今後は、従来の「自分が携わった建物や道路が完成したときの達成感」に加え、ドローンや遠隔操作重機など最新技術を駆使して現場を動かす面白さ、さらには新しい仕組みを広める担い手になれる実感にも、やりがいを見出すことができそうです。
“これからの建設業界”で活躍する未来を想像してみよう!
建設業界の進化のスピードは、これからさらに加速していきます。一部の現場ではすでにドローンによる測量、遠隔操作の重機、掘削深度を自動で調整するユンボなどが導入され、現場でタブレットを開き、クラウド上のデータを扱い、必要があればドローンを操作するという光景も、「業界の常識」になりつつあります。さらに近い将来には、1人の技術者が事務所から複数の現場を遠隔で管理する日常がやってくるかもしれません。
こうした変化の中で求められるのは、新しいものを柔軟に取り入れ、臆せず挑戦できる若手の力です。労働環境の改善が進むにつれて、若手が挑戦し、意見を発信できる環境もどんどん整いつつあります。
せっかくならその変化の最前線に立ち、思いきりチャレンジしてみませんか?
“これからの建設業界“の主役である、みなさんの活躍に期待しています!
せっかくならその変化の最前線に立ち、思いきりチャレンジしてみませんか?
“これからの建設業界“の主役である、みなさんの活躍に期待しています!
