季節で変わる?宿泊業の現場と経営の工夫 ~オフシーズンをつくらない地方ホテルに密着!

株

株式会社ビッグ・シー

2025/08/01

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宿泊業の現場は、季節によってさまざまな表情を見せます。特に地方の宿やリゾートホテルでは、自然の移ろいに合わせてお客様の数や目的が変わるため、シーズンごとにスタッフの役割や現場の動きを調整することが珍しくありません。
 
今回は、丹後半島にある温泉旅館「海花亭 花御前」の事例を通して、繁忙期と閑散期それぞれの働き方の違いや、オフシーズンを活かす経営の取り組みをご紹介します。


 お話を伺ったのは……

株式会社ビッグ・シー/「海花亭 花御前」
京都府丹後半島、夕日ヶ浦温泉にある温泉旅館。二本の自家源泉を有し、全44室(露天風呂付き客室を含む)を備える「落ち着いた大人の隠れ家」として多くの常連客に愛されています。「温泉宿・ホテル総選挙2023」(官民協働型の観光振興プログラム)では、関西エリアの「うる肌部門」「朝食部門」でそれぞれ1位を獲得しました。
 


写真左:西途敦子(さいと あつこ)さん/代表取締役
写真右:多賀野久美子(たがの くみこ)さん/取締役総支配人
 

繁忙期の現場 ~一年で最も活気のある期間~


「海花亭 花御前」が一年で最も忙しい時期は冬です。日本海の冬の味覚・カニ料理を求め、多くの観光客が訪れるこの季節。館内はお客様で賑わい、厨房や客室、フロントそれぞれが活気に包まれます。

スタッフは朝から仕込みやお迎えの準備に入り、途中で中休憩を挟みながら一日を通してお客様をもてなします。お客様の人数に比例して業務量も増えるため、出勤時間が早まったり変則勤務になったりすることもありますが、チーム全体で団結して業務を進めることで、忙しさの中にも大きな充実感を感じられる時期でもあります。

また、夏の海水浴シーズンも繁忙期にあたり、多くのファミリー層で賑わいます。




閑散期の現場 ~次の季節に備える期間~


一方、春と秋は比較的お客様が少ない閑散期です。この時期は現場の業務量が落ち着くため、館内設備のメンテナンスや新サービスの企画、スタッフの研修などに集中できます。

また、「いちごハウス」での収穫・パック詰め作業、グループ会社が運営する花公園(花郷OKADA)の草取り、農園での梅や芋の収穫など、普段の持ち場を越えた業務を手伝うこともあります。

こうした取り組みは、スタッフ一人一人にとって、さまざまな経験を通じて視野を広げる機会にもなっているようです。普段とは異なる業務や人間関係を経験することで、新しい気づきや発見があり、さらに職場内のコミュニケーションにも良い変化が生まれています。
 



閑散期を活かす経営の工夫


宿泊業における閑散期は、稼働率の低下や収益確保が大きな課題です。しかし、「海花亭 花御前」ではこの時期を単なる“オフシーズン”と捉えず、春夏秋冬を通じてお客様に訪れていただける仕組みづくりを目指してきました。
 
▶ 体験型サービスで広がる魅力
 花公園(花郷OKADA)の無料入園券のプレゼントや、冬から春にかけては「いちご狩り」といった体験型サービスを展開。宿泊だけでなく観光や体験を組み合わせることで新たな収益源を創出し、訪れる人々に季節ごとの楽しみを提供しています。館内だけでは味わえない自然との触れ合いが、リピーターづくりや地域全体の活性化にもつながっています。


 

▶ 昼食付きバスツアーで日帰り客を誘致
 宿泊だけに頼らず、昼食付きバスツアーの受け入れも積極的に実施。冬の松葉ガニフルコースや温泉入浴がセットになったプラン、夏のメロン狩り昼食ツアーなどを用意しています。当館の料理やおもてなしを体験していただくことで、「次は宿泊で来たい」と思ってもらえるきっかけづくりにもなっています。
 
▶ 地域全体の魅力を向上させる
「より多くの人に訪れてもらうには、地域全体の魅力を高めることが不可欠」との考えから、地域価値向上にも尽力しています。前社長は「春にも観光客を呼び込みたい」と一念発起し、山を切り開いて「花公園」(花郷OKADA)を整備。開園期間中、八重桜やチューリップなど約18種類の花々を楽しめるこの公園は、今や地域を代表する人気スポットです。さらに、観光協会と連携して海岸線の整備や電線の地中化も実現し、地域全体が人々を惹きつける環境へと進化しています。
 
 

最後に!学生さんへのメッセージ


 私たちの宿は、海と山に囲まれた自然豊かな場所にあります。都会のように賑やかな娯楽は少ないかもしれませんが、その分お金も貯めやすく(笑)、心にゆとりを持ちながら働ける環境です。仕事では季節ごとの変化があり、忙しい時期にはチーム全員で協力して乗り越える達成感が味わえますし、落ち着いた時期にはしっかりと休暇を取ってリフレッシュできます。

 そして何より、お客様との距離の近さがこの仕事の魅力。「また会いに来たよ」と笑顔で訪れてくださるリピーターの方や、「ここは我が家のよう」と100回以上訪れてくださったご夫婦との温かな交流は、何物にも代えがたい喜びです。

 少しでも興味を持っていただけたなら、ぜひ職場見学にお越しください。きっと現場の空気やスタッフの温かさを感じていただけるはずです。お会いできることを楽しみにしています。



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カブシキガイシャビッグ・シー

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本社:京都府京丹後市網野町木津193

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