夢だった独立。大きな影響を受けたフランスでの日々
パティシエになった頃から、いつか自分のお店を持ちたいという想いがずっとありました。そのために必要な経験を積もうと、都内のパティスリーやフランス各地を巡って修行を重ねました。特にフランスでの1年間は、住む場所も働く先も全て自分の力で切り拓き、まさに人生の転機となった時間でした。
初めてのフランスの厨房では、オーナーがひたすら忙しく働くのみで、従業員への指示は一切ありませんでした。そこで、そのオーナーの仕事ぶりをつぶさに観察。次に必要なものを先回りして準備するなど、自分で考えて動きながら、少しずつ信頼を得ていきました。そうやって積み重ねて行きながら、技術を磨き、ようやく仕事を任されるようになったとき、初めて「パティシエとして認められた」という手応えを感じました。その後も地方を巡りながらフランス菓子の奥深さに触れ、帰国後は以前の職場に戻って再び2年半。人とのご縁にも恵まれ、2012年に「LES TEMPS PLUS」を立ち上げることができました。
地域の方々と共に歩んできた「LES TEMPS PLUS」
最初のお店は、流山おおたかの森駅の東口にある30坪ほどの小さなお店でした。お客様一人ひとりに丁寧に向き合いながら、「おいしさで喜びを創る」という信念を形にしていく中で、地域の方々に少しずつ認めていただけるようになりました。
その後、柏の高島屋への出店や、現在の本店への移転、さらに2022年にはタカシマヤフードメゾンおおたかの森店もオープンし、店舗は少しずつ広がっていきました。そして、新規事業のショコラトリー「CALATIR」も始動させるなど、現在、地域密着型企業として順調に成長しています。
「LES TEMPS PLUS」の特徴は、何といってもお菓子の種類の豊富さです。通常のケーキ屋さんだと生菓子がメインのところ、当店では、生ケーキを始め、焼き菓子やパン、チョコレート、さらにはジェラートなども豊富に取り揃えています。どれだけお店が増えても、根っこにあるのは「地域のお菓子屋さん」であること。ご贈答品から、誕生日や記念日、何でもない日のおやつまで、どんなシーンにも寄り添える存在でありたいと思っています。
原材料からこだわりチョコレートをつくる、新しい挑戦
そしていま、もうひとつの夢だったショコラトリー「CALATIR」が始動しました。原材料のカカオ豆にもこだわって産地から直接仕入れ、最初から最後までショコラトリー内で製造しています。自分たちの手で限りなく高品質に作り上げ、それを日本中の人たちに味わって喜んでもらいたいとスタートしたこの事業は、構想から約3年。ようやくスタート地点に立つことができました。
効率的かつ高品質な製造を目指し、最新設備を導入しながら、少数精鋭で運営しています。また、現在在籍している海外出身のスタッフが、将来的に母国に帰ったあとも現地でカカオを扱う役割を担い、国境を越えて繋がり続ける仕組みも構想中です。
「CALATIR」は、個人のお客様への提供だけでなく、業者の皆さまにも使っていただけるチョコレートブランドとして展開していきます。日本中にこのチョコレートが広がり、「おいしさで喜びを創る」ことがさらに多くの人に届くように。そんな未来を描いて、今日もチョコレートづくりに向き合っています。
