道路や橋、トンネル、建物が建っている土地、上下水道…どれも生活の中で当たりまえように「存在している」もの。 ですが、いずれも「人がつくり」「守っている」ものです。それがまさに“土木工事”の役割。 「もし、土木工事が無かったら、街はどうなります?」 そう土木工事に携わる若手社員に、問いかけてみたところ、 「自分もこの仕事に就くまで、深く考えたことは無かったんですが」と前置きをしながら、 「土木工事って、建物を建てるのと違って、完成したら誰にも気づかれにくい仕事ですよね。 でも、もし無かったら…たぶん生活できないと思います」 …とのこと。 そこで!今回は、「もし○○工事が無かったら?」ということで 「造成」「下水道」「道路・舗装」そして「災害時」の土木の役割について、 コウヨウ土木株式会社に勤務する「入社2年の滝さん(真ん中)」「入社3年の下原さん(左)」、 そして社長の辻本さん(右)のリアルな声を交えながら紹介します。 ![]()
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【造成工事が無かったら?】
▶▶▶「完成すると“ただの土地”。でも一番ミスできない」
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「私自身、坂道の多いところに住んでいたので、子供のころに造成工事で土が崩れないよう石積みしてあるところで、よく遊んでいたんですが、今になって思えばあれが土木工事なんだな、と(笑)」
造成工事は、出来上がると「工事」のイメージが完全に消えてしまうもの。しかり、家や建物を建てる前に、土地の形を整え、地盤を安定させるために重要です。
特に山を削る「切土」、土を盛る「盛土」は、大雨で流れたり、地震で崩れることを防ぐための工事。
最近では、見た目だけで判断せず、土の状態を数値で調べた上で、セメントを混ぜて固める「土質改良」も行われます。
「完成後は“普通の土地”に見える。でも、その普通をつくるのが一番難しいんです」(滝)
もし造成工事が無かったら、
家や建物は傾き、道路は常に坂道だったり斜めの状態…街全体が不安定になります。
それだけではありません。
正しく造成工事が行われなければ、大雨によって地盤は緩み、大規模な土砂災害も起こるでしょう。
それだけではありません。
正しく造成工事が行われなければ、大雨によって地盤は緩み、大規模な土砂災害も起こるでしょう。
派手さはない。でも、街づくりの最初にあり、いちばん失敗できない仕事。
それが造成工事です。
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【下水道工事が無かったら?】
▶▶▶「存在の重要性に気づくのは“何かあった”とき」
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トイレやキッチン、お風呂から流れた水はどこに行ってるのでしょう?
その答えこそが『下水道』。
当たり前のように水を流せるのは、下水道が正常に機能しているからこそです。
記憶に新しい下水管の破損による事故といえば、2025年1月に起こった、埼玉県八潮市起こった大規模な陥没事故。未だに復旧工事が完了していない現状です。
ここまでの大事故でなくても、大雨によりマンホールから水が噴き出した…という事故も多く、これは下水の水ということもあり、悪臭が伴うことも多く、道路の下に空洞ができてしまうことも。
実際、下水道の老朽化が原因で道路が突然陥没する事故も起きています。
地面の下で静かに働き続ける下水道の設置や補修の土木工事。
もし無かったら、平穏な都市生活は一気に成り立たなくなるでしょう。
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【道路工事が無かったら?】
▶▶▶つくるのも舗装するのも「街の流れを止めないため」
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「道路が止まると、全部止まります」
人の移動、物流、救急搬送…まさに道路は、人の身体に例えると“血管”のような存在です。
高速道路のような大規模工事を「大動脈」とするならば、街の一般道路は街を細かくつないで、人や物の流れを隅々まで行き渡らせる「静脈」や「毛細血管」のようなもの。
スムーズに流れをつくるために、道路をアスファルトを敷き詰めますが、このアスファルトが実はクセモノ。
工事現場に運ばれてきた際は、触ることのできないほどの高温。それを敷き、適切なタイミングで冷やして固めていくらめ、温度管理を間違えると、すぐにひび割れたり、デコボコになったりします。
さらに、熱に弱いことから夏場の高温で柔らかくなってしまい、大型車が頻繁に走る道路では、真ん中が下がって道路の端が盛り上がってくる…という現象も。
そしてそのひび割れなどから水がアスファルトの下に染み込むことで、アスファルトと土の部分がはがれてしまい、土が下がって陥没してしまうこともあるのです。
「道路はつくって終わりではなく、定期的に舗装することが重要なんですよね」
普段は意識されないけれど、
“当たり前のように、車が走りやすい、人が歩きやすい”の裏には、道路工事・舗装工事の技術があるんです。
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【土木工事“事業者”の存在が無かったら?】
▶▶▶「災害後の復興の第一歩」が大きく遅れてしまうでしょう
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「実は、災害が起きたとき、真っ先に動くのが土木なんですよ」。
そう語るのは、コウヨウ土木株式会社の社長・辻本さん。
土木工事は国や自治体が主体の公共工事が中心で、入札によって工事事業者が決定する…というのが、一般的な流れ。その際に同時に、『万が一の大規模災害の時に、どのような対応ができるか』ということを、事前に情報提供することになっています。
社長がすぐに駆け付けたのが、2011年の東日本大震災。
「ゼネコンさんからすぐに、現地に行ってほしいとの依頼があったんです」。
発災から3日後、社長はベテランの社員を伴い、宮城県女川町に自分たちの食料はもちろん、最低限の支援物資、そして燃料を持って16時間かけて現地に入りました。
まずやるべきことは、現地の状況を確認すること。
「どの道路が寸断されているかとか、橋がどうなっているか…土木のプロの視点で『何からやるべきか』『何が必要なのか』を確認して、ゼネコンに報告。そこから出来るだけ早く、道路やライフラインを復旧させて、いち早く支援物資が届くように、緊急的な復旧工事を行うんです」
建物を直したり、仮設住宅を建てる…それが出来るように、道路を舗装したり崩れた土砂が再び崩れないように補強したり、橋が崩落して寸断されていたのであれば、仮の橋を設置したりするのが、土木事業者に課せられた使命。
「初めて聞きました、その話」
というのは、入社3年の下原さん。
「災害復興に貢献できるイメージはありましたが、真っ先に駆け付けるイメージは無かったです」
と、入社2年の滝さんも驚いた様子。
まさに土木は、復興の「第一歩」を支える役割も担っているのです。
■□■土木は、未来の「普通」を守る仕事です■□■
土木工事は、建物を建てるのとは異なり、完成すると目立たなくなります。
でも、目立たないからこそ、社会にとって欠かせない。
造成があるから、建物を建てられる。
下水道があるから、安心して水を使える。
道路と舗装があるから、スムーズに街を移動できる、荷物が届く。
そして災害のとき、復興の第一歩となる…。
今の“当たり前”を守るために、必要不可欠なのが土木の仕事。
見えない部分ながら、これから先、未来においても無くてはならない仕事なのです!
