欽山でしか味わえないサービスをご提供するために欠くことのできない高いレベルの調理技術やおもてなし技術を次の世代に伝えていくため、独自の制度や教育体制を導入しています。それにより調理経験や接客業の経験がない方でも、欽山で活躍できる人材へと導きます。
国内外が認める高級料亭旅館
欽山は、海外の美食ガイドブックにて「一つ星」と評された懐石料理と、名湯有馬の金泉・銀泉がお楽しみいただける高級料亭旅館です。味の追求には一切の妥協がなく、冷凍ものや出来合いの食材などを一切使用しません。はじかみ(和食の魚料理に盛り付けられている芽生姜の甘酢漬けのこと)1本さえも自分たちで作るほどの徹底ぶりです。それゆえ欽山で働く料理人は、調理における高い能力が求められますが、その一方で高級食材に触れる機会が多かったり、魚を丸ごと1匹さばくチャンスが得られたりするので、修行の場としては最高の環境です。
辛く厳しいだけが板前修行ではない
料理人を目指すために一番必要なことは、「我慢強さ」ではありません。まずは料理を好きになること。さまざまな食の情報に触れることで、食への興味や関心を高めることができます。欽山の調理場は、先付けや前菜を扱う「八寸場」、魚などを扱う「板場」、鍋や煮物などを扱う「煮場」の3つのポジションに分かれていますが、入社された方の得意、不得意などを考慮して、最初の持ち場を決定します。その後は、約半年〜1年を目安に担当する持ち場を変えながら、各場で必要となる技術を習得していきます。持ち場を順番に変えていくのは、さまざまな食の情報に触れて新しい興味や関心につなげてほしいという思いと、総合的な技術やスキルを身につけてもらいたいという思いからです。1周回ったら、2周目、3周目と、持ち場を変えながら新しい役割を与えることで、興味を失うことなく料理人に必要な基礎能力をコツコツと積み上げていってもらうのが狙いです。
欽山のおもてなしに欠かせないルームキャスト
日本古来のおもてなしの技術を通じて「安心」と「快適」そして「高い満足感」をお客様にご提供する欽山では、豊富な知識と業務スキル、質の高い接遇レベルを兼ね備えたルームキャスト(仲居)が欠かせない存在です。接遇とはおもてなしの心をもって相手に接することを言いますが、大切なのは礼儀作法や美しい立ち居振る舞いだけでなく、相手のことを敬い、思いやる気持ちです。
育成には「シスター制度」を導入
入社後初日は小笠原流煎茶道家元の若宗匠に来ていただき、おもてなしの講習を行なっていただきます。翌日も若女将や先輩スタッフが指導者となり、襖の開け閉めやお辞儀の仕方、お茶出しにおける所作、お客様と廊下ですれ違った時の挨拶の仕方など、おもてなしの基礎技術となる礼儀作法を集中して学びます。
その後ひとり立ちできるまでは、経験を積んだ先輩達が「シスター」として教育・指導します。入社後直ぐは、お茶出しやご案内、お料理出しなどのロールプレイング研修を繰り返しながら、どんな場面にも対応できるよう、コツコツと経験を積み上げていきます。時に先輩たちから意地悪な質問が飛んで来ることがありますが、それは「対応力を磨き、自信をもってほしい」という思いからです。ロールプレイング研修である程度慣れてくれば客室に入り、先輩の仕事の見学とできることのお手伝いから始めていただきます。ある程度仕事の流れを身につけることができたら「2名1組」のお客様を担当。この2名1組の担当を欽山では「デビュー」と呼んでいます。デビュー後のルームキャストはお客様へのおもてなしの際はひとりで仕事をします。ただし、同じフロアにはシスターの配置を必須とし、いつでもフォローできる体制を徹底しています。
2名1組の担当を繰り返す中で、仕事に慣れてきたら3名1組、4名1組と少しずつ担当するお客様の人数を増やしていき、次のステップで「2名2組」、つまり2部屋を担当します。この段階もきちんとシスターがついていますのでどうぞご安心を。2名2組の担当を繰り返しおこない、慣れてきたら3名2組、4名、2名の最大6名とお客様の人数を増やしていき研修終了です。入社後1ヶ月で2名1組のデビュー。その後2ヶ月を目処に2組。そこから更に3ヶ月でようやく1人前というスケジュールです。もちろん個人差がありますので「ゴールデンウィークまでにデビュー」「研修期間6ヶ月」というのはあくまで目標です。伝統ある欽山の名に恥じないおもてなしができるよう、時間をかけてじっくり育てます。
