住宅建築の現場に欠かせない職人、“大工”。
建物の骨組みから内装まで、住まいの基本構造を形にする大工は、ものづくりのスペシャリストとして唯一無二の存在です。
今回はオーダーメイドの住宅づくりを支える“大工職”にスポットを当て、その仕事と魅力について紹介します。
建物の骨組みから内装まで、住まいの基本構造を形にする大工は、ものづくりのスペシャリストとして唯一無二の存在です。
今回はオーダーメイドの住宅づくりを支える“大工職”にスポットを当て、その仕事と魅力について紹介します。
お話を伺ったのは・・・
【株式会社宝工務店】
大阪市東成区でフルオーダーからリフォームまで、お客様に寄り添った家づくりを手掛ける工務店。顧客の視点に立ったきめ細やかな提案力と、高気密・高断熱の住まいを実現する技術力が強み。
左:棟梁 植田貴則さん 右:代表取締役 宝金克之さん
1: 大工職の魅力とは?
・手仕事の真骨頂を体感できる!
大工の仕事は、建築設計図をもとに建物を“実体化”することです。現場の状況や資材の特性を的確に判断し、微調整を行いながら組み立てる技術こそ、大工の真骨頂!
例えば木材は、木目や節の位置を見極めながら強度や美観を考え、最適な措置を施す必要があります。木材を切る際のわずかなカーブなどは、機械では生み出すことのできない技。経験によって磨かれる勘と技術は大工職人ならではの財産です。
・リアルなものづくりの達成感が味わえる
「自分の手で建てた家」で、お客様の暮らしがはじまる瞬間は、何ものにも代えがたい達成感を味わえます。地図に残り、何十年も人々の生活を支えることができる、これほど誇れる仕事はなかなかありません。お客様から、リフォームや子供さんが独立した際の新居など、「家に関することはすべてお任せします」と言っていただく喜びは格別です。
・住まいを創るアーティスト
住宅建築は設計通りにいかないことも多いもの。そのような状況下でも工夫を重ね、最善の仕上がりを追求するのが大工職人の腕の見せどころです。最近の住宅では、配管や配線が壁の中に隠れる設計が主流ですが、これも大工が見えない部分で工夫し、施工精度を高めるからこそ成り立っています。大工・棟梁は「ただの建築作業員」ではなく、現場の最高責任者であり、住まいを創る“アーティスト”とも言えます。
2: 大工は家づくりにどう関わるか?
家が完成するまでには多くの専門職が関わりますが、その中でも中心的な役割を担うのが大工です。家づくりのおおまかな過程を追いながら、大工の仕事がどのように進むのかを見ていきましょう。
1.地鎮祭からスタート
土地が決まると、建築前の安全祈願として地鎮祭を行います。ここから工事が本格的にスタートします。
2. 基礎工事と土台据え
まずは基礎工事。コンクリートで基礎をつくり、その上に家の骨組みを支えるための木材を据えます。建物の基礎となる土台をしっかり固定します。
3. 建て方と上棟式
基礎ができたら、大型の木材で柱や梁を組み立てて、家の骨組みを完成させていきます。棟上げ(屋根の一番高い部分の梁を載せる作業)が完成したら、上棟式を行います。
4. 屋根工事
屋根の施工は専門の板金屋、屋根屋、瓦屋と連携して進めます。これで、家の内部を守る準備が整います。
5. 外装工事
外壁の取り付けや窓枠の設置も大工の大事な仕事です。外壁工事が完了すると、家の外観がほぼ完成します。
6. 内装工事
壁や天井の骨組みを作り、石膏ボードを貼り付けて内壁を作ります。床材や天井材の仕上げ、造作家具を造り付け、家の内部空間が形作られます。
7. 完成と引き渡し
全ての工事が終わると、最終確認を行い、施主様に引き渡します。長く快適に暮らせる家の完成です。
3:木造在来工法(軸組み工法)って?
木を使ってほぞをつくり、穴をあけて差し込んでいく伝統的な工法です。木材同士を組み合わせることで強度を保ちます。この工法は昔から引き継がれ、住む人が変わったり、家族構成が変化したりする際にも増改築がしやすい特徴があります。
従来の木造建築には、木材が適度にしなり、地震の衝撃を受けても元の形に戻る復元力があります。現在はツーバイフォー工法(パネルを組んでいく工法)を用いた家も多いですが、構造が一度傾いてしまうと元に戻りにくいのが現実です。一方、在来工法で建てた家は、強い地震でも耐えることが可能です。
4: 宝工務店が木造在来工法にこだわる理由
コンクリートの寿命はよく持って100年ですが、しっかり造られた木造の家は手入れ次第で50年、100年、さらには200年以上も長持ちします。しかし、日本の建築サイクルは平均25年と短く、これは低コスト化や工期短縮が求められる現代の建築事情が影響しています。
宝工務店では、長持ちする家づくりに加え、木材のリサイクルを活かしたリノベーションも得意としています。例えば古い門屋(門と一体化した小さな建物や玄関部分)も、使える木材を集め格子戸の扉に再利用することで、現代の暮らしに適した空間へと生まれ変わらせることができます。大工の職人技術をもって、まだ使える木をゴミにしないことも、環境と住む人にやさしい家づくりの一環。究極的には「土に還る家づくり」を目指し、将来の子供たちに青い空と豊かな自然を残したいと考えています。
5: メッセージ:未来をつくるのは、あなたの手
大工はただ家を建てるだけではなく、プロフェッショナルとしての誇りを感じられる職業です。一方で、代替のきかない勘や技術を備えた大工は、年々少なくなっている現状があります。大工の魅力とやりがい、失われつつある技術を、次世代の若い皆さんに伝えていくことが、これからの私たちにとって最重要の使命だと思っています。
「自分の手で未来の住まいを形にしてみたい」――その思いがあるなら、ぜひこの世界に飛び込んでください。会社として、安心して働き続けられる環境を整えながら、あなたのチャレンジをお待ちしています。一緒に理想の家づくりを実現しましょう!
