少子高齢化が進む建設業界において、いま最も重要視されているのが2025年問題。これは戦後すぐの第一次ベビーブーム(1947~49年)の時に生まれた、いわゆる“団塊の世代”が2025年に後期高齢者(75歳)の年齢に達し大量の退職者が出ることで、業界の人手不足がさらに深刻化していく可能性があるという問題のことをいいます。
目前に迫る2025年問題への対策が急がれる中、若い世代が挑戦しようと思える環境をつくろうと変革を進める西田工業の取り組み事例を紹介します。
【西田工業株式会社 プロフィール】
抜群の安定性を誇る財務体質をベースに、関西を拠点として建築・土木・舗装・リニューアルなどの各種工事を行っている1909年創業の総合建設会社です。「人の役に立つ建設」を基本理念に掲げ、明治・大正・昭和・平成・令和の5つの時代を歩み、ものづくりを通して多くの社会基盤整備や地域経済発展に携わっています。本社がある京都府福知山市では、確かな技術力と豊富な工事実績を背景に河川、橋脚、造成、舗装、トンネルなど主に土木工事事業を展開しています。また大阪本店ではオフィスや工場・倉庫をはじめ、マンション、個人住宅、福祉施設など、建築工事事業を中心に行うことで街づくりの一翼も担っています。
学生向け「謎解き脱出ゲーム型 施工管理体感ワーク」とは?
社会に貢献する建設業界の仕事の魅力を、もっと多くの学生さんに知ってもらいたい。そんな思いからスタートした企画です。これまで自社で行ってきた会社説明会は、仕事内容や事業内容などを一方的に説明するスタイルだったので、情報を受け取る学生側も、それを発信する私たちも確かな手応えをあまり感じられない状況でした。
このままではダメだ。施工管理の仕事本来の魅力である「さまざまな価値観・スキルをもった人たちが協力して、ひとつのものを創り上げていく楽しさ」をなんとか説明会の中にも取り入れられないだろうか。そこで閃いたのが、チームで協力して行う謎解き脱出ゲーム型のイベントでした。カタチにするまでには、社内の協力を得るなどいくつかの壁を乗り越える必要がありましたが、今年ついにインターンシップの目玉企画として始動。興味をもつきっかけは人それぞれですが、これまで出会えなかった層の学生さんとの接点が拡大しました。
ちなみにこの「謎解き脱出ゲーム型 施工管理体感ワーク」というのは、さまざまな謎やミッションをチームで解き進めていくものです。問題解決のためには、参加者それぞれの発想力が問われることはもちろん、メンバーとの協力が必須条件。まさにそれこそが施工管理の仕事の面白さ。ワークを通じて、私たちが大事にしているビジョンや価値観、また施工管理の業務内容の理解を深められる内容になっています。
地方と都会をつなぐ“イベント”を開催!
建設業界を今後もっと盛り上げていくためには、建設業への興味・関心をさらに高めていく必要があります。西田工業の企画部が中心となり行う一般の人も参加できる“イベント”の開催は、まさにそのきっかけづくり。2024年10月に開催した食の祭典「Farmers Tables in 中津」は、西田工業が本社を構える京都府福知山市内の飲食店や生産者、約10店舗が1日限定で大阪中津に出店するイベントです。事業の2大拠点である福知山と大阪をつなぐことで、つながりの深いそれぞれの街の魅力を発信。地域の活性化に貢献することで、地域特性を活かした建設業の可能性を今後も模索していくつもりです。
これらのイベントは2拠点だけにとどまることなく、香川県丸亀市で開催された「おしろのまちの市 秋の市2024」など、地域の幅を広げさらなる発展を続けていく予定です。また、毎年秋に開催される生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪(イケフェス大阪2024)にも参画。大阪本店がある自社ビルを一般の方に公開することで、「生きた建築」を通して大阪の新しい魅力を創造・発信する取り組みに貢献しています。
自社ビルを活用して地域活性化に向けたテストマーケティングを実施
大阪本店がある大阪中津の自社ビルは、築70年の歴史あるビルディング。日本の建設業界ではこれまで古い建物は壊して建て替える「スクラップ・アンド・ビルド」が中心となっていましたが、長年にわたり磨いてきた施工管理技術を活用して、自社ビルのリノベーションによる地域に開かれた新たな拠点作りに取り組んでいます。具体的には、大阪本店の空きスペースを利用してコミュニティ型コワーキングスペースやシェアキッチン、テナント、ハイパー縁側などを展開。古い建物や空間を活かすテストマーケティングも兼ねながら、未来につなぐ新たな価値の創出や地域を元気にする活動にチャレンジしています。
建設業界の3Kはもう古い!新3Kの実現に向けて
かつて建設業といえば、「きつい」「汚い」「危険」という3Kのイメージが強い業界でした。しかし建設業は、社会インフラの整備や災害復旧、地域経済の支えなど、街づくりや人々の暮らしに貢献する社会貢献性の高い仕事です。深刻化する人手不足を打破するため、国土交通省主導のもと、建設業界の働き方改革が推進され、新3Kの実現に向けた取り組みが本格化されつつあります。ここで言う新3Kとは、「給与が高い」「休暇が取れる」「希望がもてる」のこと。西田工業では、日々変わる景色やチームワーク、新たな価値を創出するやりがいなど、ワクワクする要素がたくさん詰まった建設業の魅力を学生や地域の方々に発信し、業界全体を盛り上げていくことで、深刻化する人手不足の課題に立ち向かおうとしています。
「建設業界に飛び込んだら、社会貢献性の高い仕事に携われるだけでなく、施工管理技術者としてのスキルを磨けば、活躍の場は今後ますます広がっていきます。自分自身の価値も高めていくことになるので、挑戦するなら今がチャンスです」と社長。建設業界で安定した生活基盤と収入を確保し、ワンランク上のキャリアを目指しませんか。
