昨年に続き、今年も増田製粉所様の会場で、増田製粉所のスタッフの皆さんに向けた「小麦粉の勉強会」を開催いたしました。
普段、私たちが当たり前のように使っている「小麦粉」。
けれど、同じレシピ、同じ製法でつくっても、粉が変わればお菓子の表情は大きく変わります。
今回は、合計4種類の小麦粉を用意。
2つの生地を通して、粉によってどんな違いが生まれるのか、その特性をさらに深掘りしていきました。
まず比較したのは、ジェノワーズ。
3種類の粉を使い、同じ配合で仕込み、出来上がりの味や食感を比べました。
柔らかさが違うだけではありません。
ふんわりとした軽さ、口溶け、そして生地を食べたときに感じる“コシ”。
3種類それぞれの個性が表れた仕上がりを食べ比べながら、小山シェフは言います。
「やはり特宝笠でないと、エスコヤマのジェノワーズにはならない。この粉でないと、この“コシ”は生まれないことが、食べ比べるとよく分かると思います。この"コシ"がジェノワーズとしての味わいを生み出す」
この“コシ”を生み出す大きな要素の一つが、小麦粉に含まれるたんぱく質から形成されるグルテン。
同じ粉を使っていても、その力をどう引き出すかによって仕上がりは変わります。
普段から小麦粉そのものに向き合う“粉屋さん”だからこそ、実際のお菓子づくりの中で粉の特性がどう生かされているのかを、小山シェフが一つひとつ丁寧に伝えていきます。
さらに考えるのは、実際の商品として仕上げたときにどうなるのか。シャンティクリームと組み合わせ、時間の経過とともにクリームから生地へ水分が移行したとき、それぞれの粉でつくったジェノワーズの特徴がどう変化するのかまで考える。
お客様が実際に口にする瞬間に、どんな状態であってほしいのか。そこまで想像しながら、粉による違いを考えます。
そしてもう一つは、バターケーキ(カトルカール)。
こちらはタイプの異なる4種類の粉を使って比較しました。
ジェノワーズ同様、粉が変われば、食感や口溶け、味わいの感じ方にもそれぞれ違いが生まれます。
では、「どの粉が一番美味しいのか」。
今回の勉強会で大切にしたのは、その答えを一つに決めることではありません。
「どんなお菓子にしたいのか」
「どんな食感を表現したいのか」
先にその“狙い”があり、その狙いに近づくために材料を選ぶ。
商品開発も「なんとなく」から始めるのではなく、なぜこの商品をつくるのか、どんな美味しさを届けたいのか、そしてお店の中でどんな意味を持つ商品なのか。
そこに明確な“意図”と“狙い”があるからこそ、目指す美味しさへ近づいていくことができます。
それは、今回のテーマである「材料の特性を考える」ということにもつながります。
目指す“点”があるからこそ、そこへ向かうために、どんな材料を選び、どんな製法を用いるのかを考えることができるのです。
そして、これは粉をつくる側にとっても同じです。
自分たちがつくった粉を、お客様にどう伝え、どう提案していくのか。
その粉を使ったお菓子を用いて「どんな食感や味を目指せるのか」「どんな美味しさが生み出せるのか」。
開発者の意図や狙いを明確化し、自分たちの言葉で伝えられるようになることで、粉の魅力はさらに広がっていきます。
材料の特徴を知ることは、単に知識を増やすことではありません。
「自分たちがつくりたい美味しさ」を形にするための選択肢を増やすことでもあります。
そして今回、もう一つ印象的だったことがあります。
増田製粉所の若いスタッフの皆さんからも、小山シェフへ質問が多く飛び交ったことです。
「どんな材料から創作意欲がわくのか?」
「お菓子における強力粉の使い方は?」
「砂糖の細かさで何が変わるか?」
そこから伝わってきたのは、
「もっと技術や知識を身につけたい」
「もっとクリエイティブに考えたい」
「お菓子やパンづくりを通して、自分たちの仕事や会社の力になりたい」
という、皆さんの強い想いでした。
そんな姿を見て、「何か力になってあげたい」と、質問に答えるだけではなく、若いスタッフの皆さんにその力を伸ばしていくためのアイデアをすぐに提案する小山シェフ。
お菓子屋さんと粉屋さん。
一方が教え、一方が教わるだけではなく、それぞれが日々向き合っているものを持ち寄り、疑問を投げかけ、考えを交わし、さらに深く掘り下げていく。
そこには、増田製粉所の皆さんが持つ“クリエイティブへの想い”が溢れていました。
「心を動かされる瞬間」が、次の探究の始まりになる。
今回の勉強会で私自身もたくさんの刺激を受け、もっと学び、もっと考え、“美味しい”を追い求めていきたいと改めて強く感じました。
基礎を知る。
違いを知る。
そして、その違いをどう使うのかを考える。
「なぜ、この材料を使うのか」を、自分の言葉で考えられること。
昨年に続き、今年も「粉」という一つの素材から、お菓子づくり、そしてものづくりについて深く考える時間となりました。
増田製粉所の皆様、今年もありがとうございました。
普段、私たちが当たり前のように使っている「小麦粉」。
けれど、同じレシピ、同じ製法でつくっても、粉が変わればお菓子の表情は大きく変わります。
今回は、合計4種類の小麦粉を用意。
2つの生地を通して、粉によってどんな違いが生まれるのか、その特性をさらに深掘りしていきました。
まず比較したのは、ジェノワーズ。
3種類の粉を使い、同じ配合で仕込み、出来上がりの味や食感を比べました。
柔らかさが違うだけではありません。
ふんわりとした軽さ、口溶け、そして生地を食べたときに感じる“コシ”。
3種類それぞれの個性が表れた仕上がりを食べ比べながら、小山シェフは言います。
「やはり特宝笠でないと、エスコヤマのジェノワーズにはならない。この粉でないと、この“コシ”は生まれないことが、食べ比べるとよく分かると思います。この"コシ"がジェノワーズとしての味わいを生み出す」
この“コシ”を生み出す大きな要素の一つが、小麦粉に含まれるたんぱく質から形成されるグルテン。
同じ粉を使っていても、その力をどう引き出すかによって仕上がりは変わります。
普段から小麦粉そのものに向き合う“粉屋さん”だからこそ、実際のお菓子づくりの中で粉の特性がどう生かされているのかを、小山シェフが一つひとつ丁寧に伝えていきます。
さらに考えるのは、実際の商品として仕上げたときにどうなるのか。シャンティクリームと組み合わせ、時間の経過とともにクリームから生地へ水分が移行したとき、それぞれの粉でつくったジェノワーズの特徴がどう変化するのかまで考える。
お客様が実際に口にする瞬間に、どんな状態であってほしいのか。そこまで想像しながら、粉による違いを考えます。
そしてもう一つは、バターケーキ(カトルカール)。
こちらはタイプの異なる4種類の粉を使って比較しました。
ジェノワーズ同様、粉が変われば、食感や口溶け、味わいの感じ方にもそれぞれ違いが生まれます。
では、「どの粉が一番美味しいのか」。
今回の勉強会で大切にしたのは、その答えを一つに決めることではありません。
「どんなお菓子にしたいのか」
「どんな食感を表現したいのか」
先にその“狙い”があり、その狙いに近づくために材料を選ぶ。
商品開発も「なんとなく」から始めるのではなく、なぜこの商品をつくるのか、どんな美味しさを届けたいのか、そしてお店の中でどんな意味を持つ商品なのか。
そこに明確な“意図”と“狙い”があるからこそ、目指す美味しさへ近づいていくことができます。
それは、今回のテーマである「材料の特性を考える」ということにもつながります。
目指す“点”があるからこそ、そこへ向かうために、どんな材料を選び、どんな製法を用いるのかを考えることができるのです。
そして、これは粉をつくる側にとっても同じです。
自分たちがつくった粉を、お客様にどう伝え、どう提案していくのか。
その粉を使ったお菓子を用いて「どんな食感や味を目指せるのか」「どんな美味しさが生み出せるのか」。
開発者の意図や狙いを明確化し、自分たちの言葉で伝えられるようになることで、粉の魅力はさらに広がっていきます。
材料の特徴を知ることは、単に知識を増やすことではありません。
「自分たちがつくりたい美味しさ」を形にするための選択肢を増やすことでもあります。
そして今回、もう一つ印象的だったことがあります。
増田製粉所の若いスタッフの皆さんからも、小山シェフへ質問が多く飛び交ったことです。
「どんな材料から創作意欲がわくのか?」
「お菓子における強力粉の使い方は?」
「砂糖の細かさで何が変わるか?」
そこから伝わってきたのは、
「もっと技術や知識を身につけたい」
「もっとクリエイティブに考えたい」
「お菓子やパンづくりを通して、自分たちの仕事や会社の力になりたい」
という、皆さんの強い想いでした。
そんな姿を見て、「何か力になってあげたい」と、質問に答えるだけではなく、若いスタッフの皆さんにその力を伸ばしていくためのアイデアをすぐに提案する小山シェフ。
お菓子屋さんと粉屋さん。
一方が教え、一方が教わるだけではなく、それぞれが日々向き合っているものを持ち寄り、疑問を投げかけ、考えを交わし、さらに深く掘り下げていく。
そこには、増田製粉所の皆さんが持つ“クリエイティブへの想い”が溢れていました。
「心を動かされる瞬間」が、次の探究の始まりになる。
今回の勉強会で私自身もたくさんの刺激を受け、もっと学び、もっと考え、“美味しい”を追い求めていきたいと改めて強く感じました。
基礎を知る。
違いを知る。
そして、その違いをどう使うのかを考える。
「なぜ、この材料を使うのか」を、自分の言葉で考えられること。
昨年に続き、今年も「粉」という一つの素材から、お菓子づくり、そしてものづくりについて深く考える時間となりました。
増田製粉所の皆様、今年もありがとうございました。
