「仕事とプライベート、どちらも大切にしたい」
みなさんが就職先を選ぶとき、そう感じることは自然なことだと思います。
けれど現実の働き方を想像すると、どちらかが犠牲になるのでは…… そんな不安も浮かぶのではないでしょうか。
けれど現実の働き方を想像すると、どちらかが犠牲になるのでは…… そんな不安も浮かぶのではないでしょうか。
京都の老舗料理店「天ぷら八坂圓堂」で人事を担当する鈴江さんは、まさに両方を充実させている社会人の一人。社長の直属として責任ある仕事を任される一方で、休日は趣味のF1観戦やフェレットとの生活など、プライベートタイムを全力で楽しんでいます。
今回はそんな鈴江さんのキャリアに学びながら、「仕事×プライベート」で人生を充実させるためのヒントを探っていきましょう。
京都祇園 天ぷら圓堂(株式会社圓堂)
総務部 人事担当 鈴江 明日香(すずえ あすか)さん
総務部 人事担当 鈴江 明日香(すずえ あすか)さん
―― まずは、入社の経緯を教えてください。
「これまで、飲食店のマネージャー、求人広告の営業、労務士法人での労務管理と、ずっと“人”に関わる仕事をしてきました。圓堂に入社したのは、これまで積み重ねてきた経験を一番活かせる場所だと感じたからです。お店の歴史と店構えから、初めは正直(ハードルが高いな)と感じましたが、経営者と近い距離で自分のやりたい仕事ができる環境に強くひかれて飛び込みました」
―― 不安よりも「やりたい」という気持ちが上回ったんですね。現在はどんな仕事をされていますか?
「今は、採用や労務管理など、人事の仕事全般に関わっています。やりたいことが本当に多くて、“いつ年が明けたの?”と思うほど仕事に没入していますが、休みの前日は朝まで楽しく飲んだり、大好きな車のイベントやカーショップに入り浸ったり、仕事以外の時間もかなり楽しんでいます。仕事かプライベートか、どちらかじゃなくて、どちらも充実させたい。欲張りだな、と思います(笑)」
―― 仕事とプライベート、どちらも充実させる秘訣は?
「今、どちらも充実していると思えるのは、“働く”ということの経験値が上がったからだと思っています。社会人になったばかりの頃は、段取りの組み方や周りとの協働の仕方に悩んだり、転職活動では50社以上不採用になったりして、自信をなくしかけたこともありました。でも、その時期があったからこそ、“自分はできているつもり”でいた基本が、実は全然できていなかったことに気づけたんです。そこから考え方や伝え方を一から見直したり、自分を客観的に捉える習慣をつけたりして、自分自身と仕事のコントロールができるようになりました。仕事の効率や質があがると、ONとOFFのメリハリもつくようになり、プライベートがより充実するようになったと感じています」
―― そうした積み重ねが、今につながっているんですね。
もし、以前の自分のままだったら、今と同じ仕事をしていても充実度はものすごく低かったと思うんです。楽しめるようになったのは、人や環境のせいではなくて、自分にできることは何か、どんな貢献ができるか、主体的に捉えるようになった結果だと思います。
こうした視点の変化があると、仕事の任され方も変わりますし、成果を出せたときの喜びも段違いに大きくなります。結果として、仕事とプライベートの充実度も、バランスの取れたものになるのではないでしょうか。
―― 仕事の質を上げていくには、個人の努力だけでなく、職場環境の支えも大きいと思います。貴社の場合はいかがですか?
「京都・老舗の和食店というと厳しいイメージが先行しがちですが、圓堂はその逆で、プライベートの充実や学びを推奨する風土があります。たとえば、華道や茶道の稽古、ソムリエ資格の受講費用などを会社が支援する制度があり、積極的な学びの姿勢をバックアップしています」
「勉強のために他店に食べに行きたい、という場合にも、会社から費用の補助があります。圓堂らしいなと思うのは、若い料理人が『他の料理屋を見に行きたい』と言うと、だいたい先輩がアテンドしてくれるんですよ。一緒に食べに行って、出てきた料理の調理法や食材について教えてくれたり、お店の人との会話の糸口を作ってくれたりするんです。先輩たちがあれやこれやと後輩の面倒を見る様子はほほえましいですね」
―― 飲食業界は休みにくい印象がありますが、貴社ではどうですか?
「有給休暇は取得しやすく、時期によっては、公休日とあわせて一週間ほどお休みをとるケースもあります。 周りがみんな休みをとるので、お互いさまという感覚で、『休む=迷惑をかける』という空気がないんです。これは、飲食業界ではすごく珍しいと思います。」
―― プライベートの時間も大切にできるんですね。
「みなさんそれぞれ、ゆっくりしたり趣味を楽しんだりしているようです。山登り、アニメ、K-POP…… いろんな話題が飛び交っていますし、会社が会社が京都のプロサッカークラブのサポーター
なので、観戦に行く人も多いです。サッカーが大好きで、ブラジルやコロンビアまで応援に行った人もいました(笑)
プライベートが充実している人って、どんな仕事でもメンタルを崩しにくいように思います。家族や友人やパートナー、支えてくれる人や心が落ち着く場所があることはすごく大事ですね。仕事とプライベートは影響し合うものなので、どちらも大切にできる環境を整えていくことは、会社としても大事なテーマだと思っています」
―― 最後に、学生さんへのメッセージをお願いします。
「新卒で入る会社って、本当に大事だと思うんです。最初の会社で得た学びや価値観が社会人としての土台になるので、圓堂での経験がこの先どこへ行っても誇れるものとなるように、一人一人の成長を丁寧に支えていきたいと思っています」
「社会に出るのは不安もあると思いますが、最初の一歩に正解・不正解はありません。目の前の仕事に真剣に向き合い、小さな経験を積み重ねていくことが、仕事もプライベートも『自分らしく楽しめる未来』につながっていくはずです。そのステージのひとつの選択肢として、圓堂にも一度見学に来ていただけたら、とても嬉しく思います」
