「設計」と聞くと、オフィスの静かな環境で、もくもくと図面を描く……
そんな光景を想像するかもしれません。
でも実際は、おそらくみなさんが想像する以上に、アクティブでマルチな能力が求められる仕事なのです。
そんな光景を想像するかもしれません。
でも実際は、おそらくみなさんが想像する以上に、アクティブでマルチな能力が求められる仕事なのです。
今回は、建物に“命”を吹き込む「設備設計」の現場で活躍するお二人に、設計という仕事のリアルや意外性、推しポイントについて教えていただきました!
お話を伺ったのは……
【株式会社婦木建築設備事務所】(本社:神戸市)
建築設備全般の設計を手掛ける一級建築士事務所。取引先は国土交通省や防衛省、東京メトロ、神戸市、民間など多岐にわたり、現代社会が求める建築設備の理想像を追求しています。
宮崎恵輔さん(機械設備) 2019年入社 修成建設専門学校卒業
黒岩美月さん(電気設備) 2020年入社 修成建設専門学校卒業
建物を機能させる、設備設計ってどんな仕事?
黒岩: 設備設計は、建物の中の“見えない”部分をつくる仕事です。設計にも様々な分野があり、人間の体に例えるなら、「意匠設計」は外見、「構造設計」は骨格、「設備設計」は内臓や血管を作るようなイメージ。電気設備には、照明・火災報知・監視カメラ・LAN関係などが含まれ、どれも建物の機能に欠かせない要素です。防犯カメラがどの範囲を捉えるかという設計・検討も担当します。
【人体に例えると?】
宮崎: 機械設備は、空調や換気、給排水、消火設備など、主に空気と水に関わるものを扱います。人体では呼吸器や循環器のようなものですね。建物だけでなく、動物園の生態を維持するための設備など、特殊なニーズにも対応しています。今は、カバの水槽の水を循環させる設備を設計中。見えないけれど、なくてはならないものをつくっている感覚です。
図面だけじゃない。動きながら考える毎日
黒岩: 設計の仕事は図面を描くだけでなく、実際には現地調査、関係者との打ち合わせ、プレゼン、積算、資料作成など、幅広い業務があります。
基本的には、キックオフ → 現地調査 → 基本設計(全体のガイドライン的なもの)→ 実施設計(どのように配線が通っているかなどを明示)→積算(工事にかかる費用の見積もり)→納品 までが主な流れですが、現地調査では一日中歩き回ったり、通信設備用のマンホールに潜ったりすることもあります。実際に足を運び、眼でみて初めてわかることも多いので、手を動かす前には足を使う、という感じですね。
宮崎: 学生時代は、設計はデスクワークだと信じきっていました。でも実際は、私も下水の調査でマンホールに入ったことがあります。当然、汚れましたし、においもつきました(笑)実はガテン系の要素もあるので、それなりの覚悟は必要だと思います。
あとは計算や調べることが多いですね。たとえば、空調機の容量を決めるときは、日照条件や壁の厚み、室内で活動する人体の熱量、使われる実験機器の発熱量などを細かく計算します。体力も頭も使う仕事ですが、自分の設計が建物の中で生きていると感じられたら、やりがいにつながるかもしれません。
宮崎: 学生時代は、設計はデスクワークだと信じきっていました。でも実際は、私も下水の調査でマンホールに入ったことがあります。当然、汚れましたし、においもつきました(笑)実はガテン系の要素もあるので、それなりの覚悟は必要だと思います。
あとは計算や調べることが多いですね。たとえば、空調機の容量を決めるときは、日照条件や壁の厚み、室内で活動する人体の熱量、使われる実験機器の発熱量などを細かく計算します。体力も頭も使う仕事ですが、自分の設計が建物の中で生きていると感じられたら、やりがいにつながるかもしれません。
どんな能力が必要?どんな力が磨かれる?
宮崎: コツコツ積み上げる力はもちろん、同時にいくつもの案件を抱えることが多いため、スケジュール管理能力や優先順位をつける判断力が磨かれていくと思います。一方で急な仕様変更など、計画通りにいかないケースもあるので、対応力や柔軟性を含めたバランス感覚も必要です。これらの力は、仕事を通じて身についていくので、安心してください。
黒岩: お客様のニーズをくみ取って図面に反映する仕事なので、「聴く力」は大切ですし、お客様に仕様を説明するプレゼン力や、社内外の関係者と調整する交渉力も必要です。私はもともと人前で話すことが苦手で、一年目は自分の考えを相手に伝えられないことが多かったのですが、上司から「これだけ準備をしているんだから伝えよう!」とアドバイスをいただき、プレゼンの経験を積ませてもらいました。挫折したり弱音を吐いたりしながらも、あきらめずに続けたおかげで、少しずつ話すことに自信が持てるようになりました。
学生のみなさんへメッセージ
黒岩: 早い時期から “意匠をやる” “構造に進む” と決めなくてもいいと思います。まずは分野を限定せずに、いろんなことに触れてみることが大切。建築のコンペに出すことも、現場を見に行くことも、なんでもやってみるといい経験になりますよ。インターンシップなどで実際の現場を体験すると、意外な興味が芽生えるかもしれません。今しかできないことを、今のうちに全力で楽しんでください!
宮崎: 私は天邪鬼なところがあって、周囲とは違う道に進みたいと考えていたんです。そんなとき、企業説明会でたまたま設備設計の話を聞き、“なんやこれ?おもしろそう!”という純粋な好奇心だけでこの仕事に就きました。みなさんも「何これ?」と感じた瞬間を大切にして欲しいと思います。あと、社会に出ると勉強時間の確保が大変なので、資格はできるだけ早く取ることをおすすめします。設備設計のことをもっと知りたいと思ったら、いつでも話を聞きに来てくださいね。
株式会社婦木建築設備事務所HP http://fai-bec.co.jp/
