近江牛の料理を提供する当店の看板には「毛利志満」と書いてあります。これは森島商事を作ったご先祖様が作った言葉です。意味は「毛ほどの利益で志を満たす」であり、利益よりも志をもってお客様を満足させることを指します。
もともと森島商事は、明治12年に、農耕で使っていた年老いた牛を東京に運ぶ卸売りの形態から始まりました。当時の日本は交通網も発達しておらず、約20日かけて東京まで運んでいたそうです。
なぜ年老いた牛に需要が生まれたのか?その理由は、文明開化で日本に牛を食べる文化ができるかもしれないという情報が先祖に届いたことにあります。
それまで殺処分にするしかなかった老いた牛を有効活用できることに、私たちの祖先は気が付いて商売にしたそうです。曾祖父の代の時代に鉄道が敷設されるまで、森島の人たちは歩いて牛を東京まで運び続けました。売れたお金を帰りの道中で遊びに使うことなく、商売に誠実で居続けたのです。
農業が近代化したときには、それまで役用していた牛が不要に。その時に開始したのが牧場でした。昭和33年から始めた事業ですが、今でも広大な牧場で2年間の肥育をしています。その後、レストランを開始して自社牧場で育てた近江牛を自社のレストランで提供することも開始。今では肥育・精肉・提供の3本柱を展開しています。
当代は6代目で事業も144年目に突入。新型コロナウイルスが明けて本格的な事業展開の方法を模索し始めました。自然発生的に6次産業化した私たち森島商事は、これからも「毛利志満」の名に恥じない事業展開をしてまいります。
