街づくりに欠かせないと言われる「土木工事」。 道路や橋をつくったり、災害復興に貢献できる仕事…というイメージの方も多いでしょう。 ですが、もっともっと身近なところ…街に出ればいたるところに、実は土木工事が“隠れて”います。 今回はそんな、当たり前にありすぎて、土木工事に関わった人しか気づかないかもしれないポイントを、 街を歩きながらご紹介したいと思います!
「この仕事に就くまで、気にしたことも無かったことが気になるようになりました」。
と言うのは、コウヨウ土木株式会社・入社2年の滝さん。
「職業病…って言うと言いすぎかもしれないですけど、ちょっとした風景も見方が変わりましたね」
そう、入社3年の下村さんも頷く。
…というわけで、少し外に出て実際に街を歩いてみました。
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会社を出ていきなり発見!
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道路の端…アスファルトに少しヒビが。
これは工事の不備ではなく、アスファルトのもつ『特性』が影響しているそう。
「アスファルトって、熱に弱いんですよ。アスファルトは作業前は高温でドロドロの状態で、作業時に温度を下げて固めていくんですが、真夏になるとどうしても若干柔らかくなるため、大型車両が頻繁に通る道では、どうしてもヒビが入ったり道路の端が盛り上がったりすることがあるんです。」(下村)
例えば、こんな感じ↑。
どこでもよく見る光景の裏側には、そういった理由があったようです。
さて、少し街を歩いていきましょう。
道路の端…アスファルトに少しヒビが。
これは工事の不備ではなく、アスファルトのもつ『特性』が影響しているそう。
「アスファルトって、熱に弱いんですよ。アスファルトは作業前は高温でドロドロの状態で、作業時に温度を下げて固めていくんですが、真夏になるとどうしても若干柔らかくなるため、大型車両が頻繁に通る道では、どうしてもヒビが入ったり道路の端が盛り上がったりすることがあるんです。」(下村)
例えば、こんな感じ↑。
どこでもよく見る光景の裏側には、そういった理由があったようです。
さて、少し街を歩いていきましょう。
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「山の景色を見ても、視点が変わりましたね」
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歩きながら遠くに見えた山に、ぽつりと言う下村さん。
山の壁面の土砂崩れを防止する『法面整形(のりめんせいけい)』工事に携わった経験を得て、大きく視点が変わったそう。
以前なら、車で何気なく通り過ぎていた山間部の道路。
それが…。
↑このような現場を通り過ぎると、「この斜面は元々はどんな形だったんだろう?」「この規模で仕上げるのに、どれくらいの期間がかかったんだろう?」と考えるようになったとか。
多くの水を含むと崩れる可能性もある斜面に行うこの“法面”をつくる工事は、常に“水”との戦い。
毎日、天気予報とにらめっこをしながらの工事だったそう。
「こういった坂の斜面に立つ家も、まっすぐに家を建てるために宅地造成をして、土台をしっかりさせるためにブロックなどを積むんですけど。こういった石で積む場合、どういった石でどう積んでいるのか、ついつい見ちゃいますね。」
そう言う下村さんに「なるほど」とつぶやく滝さん。
というのも、同じ土木工事に携わっていても現場が異なると、経験が浅いうちは「知らないこと」が多いそうです。
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歩きながら遠くに見えた山に、ぽつりと言う下村さん。
山の壁面の土砂崩れを防止する『法面整形(のりめんせいけい)』工事に携わった経験を得て、大きく視点が変わったそう。
以前なら、車で何気なく通り過ぎていた山間部の道路。
それが…。
↑このような現場を通り過ぎると、「この斜面は元々はどんな形だったんだろう?」「この規模で仕上げるのに、どれくらいの期間がかかったんだろう?」と考えるようになったとか。
多くの水を含むと崩れる可能性もある斜面に行うこの“法面”をつくる工事は、常に“水”との戦い。
毎日、天気予報とにらめっこをしながらの工事だったそう。
「こういった坂の斜面に立つ家も、まっすぐに家を建てるために宅地造成をして、土台をしっかりさせるためにブロックなどを積むんですけど。こういった石で積む場合、どういった石でどう積んでいるのか、ついつい見ちゃいますね。」
そう言う下村さんに「なるほど」とつぶやく滝さん。
というのも、同じ土木工事に携わっていても現場が異なると、経験が浅いうちは「知らないこと」が多いそうです。
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「道路を見ると、桁下がついつい気になる」
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しばらく歩いていると見えてきた、高速道路。
滝さんの今の現場は、こういった高速道路の補修工事現場だそう。
…といっても、道路の表面の舗装ではなく、道路を支える支柱部分の補修工事。耐震にも関わる重要な部分です。
「土木工事って、高速道路などを“つくる”イメージだったんですけど、今の現場に携わってからは、道路全体や表面ではなくて道路を支える“桁下(けたした)”部分を見るようになりました」(滝さん)
経年劣化で、コンクリートがはがれ落ちて鉄筋が見えていることも。
「ここまできてたら、そろそろどこかの業者が入るんだろうな、と思ったりしてしまいますね」。
ちなみに、こういった道路を支える土台部分↓も、気になるとか。
「今の現場では、道路をしっかりと支えるために、この躯体(柱)が地中におよそ2~3m埋まっていて、その下に大きな“基礎”があるんですが、地盤によってその深さが全然違うんです」。
その滝さんの言葉に、今度は先輩の下村さんが「へー」と。
地盤となる部分の土の“質”により深さが異なるそうで、時には地上に見える躯体の高さ以上に深く掘って埋められていることもあるとのこと。
まさに、見えない部分で“支える”工事の代表格のひとつと言えるでしょう。
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しばらく歩いていると見えてきた、高速道路。
滝さんの今の現場は、こういった高速道路の補修工事現場だそう。
…といっても、道路の表面の舗装ではなく、道路を支える支柱部分の補修工事。耐震にも関わる重要な部分です。
「土木工事って、高速道路などを“つくる”イメージだったんですけど、今の現場に携わってからは、道路全体や表面ではなくて道路を支える“桁下(けたした)”部分を見るようになりました」(滝さん)
経年劣化で、コンクリートがはがれ落ちて鉄筋が見えていることも。
「ここまできてたら、そろそろどこかの業者が入るんだろうな、と思ったりしてしまいますね」。
ちなみに、こういった道路を支える土台部分↓も、気になるとか。
「今の現場では、道路をしっかりと支えるために、この躯体(柱)が地中におよそ2~3m埋まっていて、その下に大きな“基礎”があるんですが、地盤によってその深さが全然違うんです」。
その滝さんの言葉に、今度は先輩の下村さんが「へー」と。
地盤となる部分の土の“質”により深さが異なるそうで、時には地上に見える躯体の高さ以上に深く掘って埋められていることもあるとのこと。
まさに、見えない部分で“支える”工事の代表格のひとつと言えるでしょう。
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視界に「土木工事」が関係していない場所は無い!
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「正直なところ、街を“土木の視点”で見て説明していると、キリがなさすぎて会社に戻るまでに日が暮れてしまいます」と笑う下村さん。
例えば?とたずねてみると。
■アスファルトの間から生えている雑草
→どこからか、種でも飛んできて隙間に入ってしまったんだろうな。下の土に植物の種になるようなものは無いのに。
■工場の出入り口の歩道の一部に異常にヒビがある
→ここの工場は道路が整備された後に建ったんだろうな。そして大型車両が頻繁に出入りするんだろうな。(一見同じアスファルトでも、車両が通る道路と歩行者中心の歩道では厚みが全く異なるため、歩道を大型車両が通るとヒビが入りやすいため)
■他よりもくっきりとした「横断者注意」の路面標示
→横断者の事故でもあったんだろうな。後追いで道路標示工事がされてるっぽいし。(道路面の白線や路面標示は土木工事のひとつのため)
…etc、etc
なるほど、本当にキリがなさそうです。
それでは会社に戻るとしましょう!
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「正直なところ、街を“土木の視点”で見て説明していると、キリがなさすぎて会社に戻るまでに日が暮れてしまいます」と笑う下村さん。
例えば?とたずねてみると。
■アスファルトの間から生えている雑草
→どこからか、種でも飛んできて隙間に入ってしまったんだろうな。下の土に植物の種になるようなものは無いのに。
■工場の出入り口の歩道の一部に異常にヒビがある
→ここの工場は道路が整備された後に建ったんだろうな。そして大型車両が頻繁に出入りするんだろうな。(一見同じアスファルトでも、車両が通る道路と歩行者中心の歩道では厚みが全く異なるため、歩道を大型車両が通るとヒビが入りやすいため)
■他よりもくっきりとした「横断者注意」の路面標示
→横断者の事故でもあったんだろうな。後追いで道路標示工事がされてるっぽいし。(道路面の白線や路面標示は土木工事のひとつのため)
…etc、etc
なるほど、本当にキリがなさそうです。
それでは会社に戻るとしましょう!
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この溝や水路…どこから工事がスタートしたんだろう?
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会社に戻る道すがら、ふと指さした下村さん。
「この溝をつくる時の地面の深さって、どれくらいあると思います?」
と、いきなりの出題。
この出題に滝さんも、ああ、これね…といった様子。
地面に溝の深さの分+αを掘って、そこに溝を埋め込むのかな?と思いきや。
「見えている深さの2倍・3倍の深さにまず掘ってから、その下に砂や砕石を敷いて土台を作り、その上に溝を埋め込む…という施工方法なんです」。
と、正解を教えてくれました。
しかも、この溝をつくる際は、設置するコースの端からつくっていくのではないそうで。
街中の高低差などを考慮し、溝に水やゴミが貯まることなく、きちんと流れていくようにするために最も深い場所から施工するそう。
「なので、特に最近工事されたような溝や水路を見ると、これはどこからどこまで流れていて、どこから工事を始めたんだろうと、つい見てしまうこもありますね」。
そう、溝が続く方向に指をさす下村さんでした。
会社に戻る道すがら、ふと指さした下村さん。
「この溝をつくる時の地面の深さって、どれくらいあると思います?」
と、いきなりの出題。
この出題に滝さんも、ああ、これね…といった様子。
地面に溝の深さの分+αを掘って、そこに溝を埋め込むのかな?と思いきや。
「見えている深さの2倍・3倍の深さにまず掘ってから、その下に砂や砕石を敷いて土台を作り、その上に溝を埋め込む…という施工方法なんです」。
と、正解を教えてくれました。
しかも、この溝をつくる際は、設置するコースの端からつくっていくのではないそうで。
街中の高低差などを考慮し、溝に水やゴミが貯まることなく、きちんと流れていくようにするために最も深い場所から施工するそう。
「なので、特に最近工事されたような溝や水路を見ると、これはどこからどこまで流れていて、どこから工事を始めたんだろうと、つい見てしまうこもありますね」。
そう、溝が続く方向に指をさす下村さんでした。
以上、土木工事に携わる2人の食レポならぬ、“街レポ”をお届けしました。 土木の仕事は、確かに一般的に「見える」部分の工事ではないことが多いのは事実。 でも確かに「見えない部分」で街づくりに大きくかかわっていることが、土木の仕事に就くことで実感できるでしょう!
