#27 建設業界は今、悩んでいます・・・。
今回は、皆さんがこれから入ろうとしている、建設業界の抱える「悩み」についてお話しします。これがなかなかに根深く、簡単に解決しそうにない悩みでもあります。だからこそ皆さんに、ぜひ参戦してほしいと願っています。
なぜなら、解決の糸口を握っているのは、他でもない皆さんたちだから。今働いている人たちよりも、まだまだ未完成な皆さんの持つエネルギーが必要なのです。その内容と理由を、順を追ってお話してみたいと思います。
◆建設業の古き良き考え
知っているとは思いますが、建設業は僕たちにとって、とても重要な業界です。なぜなら建物やインフラを造り、維持し続けていく責任を担っている業界だからです。これらは僕たちの生活にとって欠かせない存在であり、これらなしには生きていけません。
そして今、時代が大きく変化していく中で、みなさんの生活も価値観も大きく変わってきています。ということは、それを支える建設業だって進化していかなければならないはずですよね。にもかかわらず、この業界を見渡すと、実はとてもネガティブな気持ちが蔓延しているように見えています。これが僕の言う「悩み」の元凶なのです。
建設業の歴史はとても古く、教科書で出てきた竪穴式住居や高床式倉庫など、原始時代から存在しているのです。道路や橋も、遠くの街をつなぐために造られたものであり、想像もできないほど昔から脈々と伝えられてきた技術です。
だからこそ、建設業界には伝統的な技術や理念があり、私たちはそれを受け継いでいく責任もあります。しかし時代は大きく変化し、技術の進化は加速しています。皆さんが当たり前に使っているインターネットの普及も、太古から続く業界にとってはあまりに新しすぎる技術なのです。
また、多様化という考え方は今や常識となり、個々の好みや考え方が大切にされるようになってきています。これもまた皆さんは、「そんなの当たり前でしょ?」と思うかもしれません。
ですが、事実ほんの数十年前までは、「女性は男性の後ろを歩くもの」なんていう考えだって普通に存在していた常識でした。実はこれだって、新しい考え方といえるのです。結局のところ、この時代の変化についていけていない状況が、今の建設業と言えるのです。
◆建設業界が進化していないわけじゃない
とはいえ、建設業だってきちんと変革を遂げています。例えば、コンクリート。これは元々現地に材料を運んでその場で練り上げ、その重たい資材を袋に入れて手で運んでいくという、重労働が当たり前でした。
ところが今は、工場で造られたコンクリートを車で効率的に現場へ運搬し、コンクリートポンプ車で遠くまで簡単に運ぶことができます。重たい資材も、クレーンなどを使って画期的に運搬することができるようになってきているのです。
職人さんもの使う道具も電気化が進み、のこぎりで木を切るような作業も、今は充電式でコードレスの道具が主流となっています。そう考えると、建設現場の進化は明らかです。
ただ・・・他の産業があまりに速いスピードで進化している結果、まるで建設業界が全然進化していないように映っているのも事実。要するに、世の中の進歩に対して慎重になりすぎている業界なわけです。
特にこれは大手企業よりも、中小企業において明白に見られます。皆さんの耳にする建設業の技術やニュースは、そのほとんどが大手企業の新しい技術。小さな企業であればあるほど、その技術を採用することが出来ずに、足踏みをしている状況と言えるのです。
僕は、中小のゼネコンと言われる会社で現場監督をやっていました。なので、地元の企業の特徴を身に染みて感じています。やらなきゃいけないのはわかっていながらも、なかなか一歩踏み出せずにいる状況をまじまじと見てきました。
もちろん、少しずつ変わろうとしていますが、しかし、時代は変化のスピードを緩めるわけではありません。だからこそ、周りとどんどんと差がついていくような状況になってしまっていると感じます。
◆チーム戦だから遅れている
もちろん、建設業だって進んでいる会社もたくさんあります。ですが、特に職人さんが少人数で運営しているような小さな会社では、パソコンやインターネットをうまく使えていない現状もまだまだあり、要するに「足並みがそろっていない」状況なのです。
建設業界はチーム戦です。一つの会社だけで建物のような大きなものを建てることはできません。たくさんの会社や職人さんたちが、力を合わせて仕事を進めていかなくてはいけない業界であり、多分ここが遅れを取る原因の一つです。
仮にほとんどの会社が、新しい技術を導入しようと試みたとしましょう。でも、どこか一つの会社でも「そんなの無理だよ」と言ったら、進めなくなります。なぜなら、チーム戦だから。おいていくことは、この業界では正しいことではないのです。
この状況を学校で例えるなら、勉強をしない子に合わせて授業を進めるような状態。少数が「無理だ」と言えば、それに合わせて大多数の人たちも一斉に「じゃあ無理だ」と言っている状況だと言えば、想像がしやすいでしょうか。
そんな状況が何年も、何十年も、何百年も繰り返してくるとどうなると思いますか?きっと「変わらないことが素晴らしい」と考え、挑戦をしづらい環境になっていく気がしませんか?反対を押しのけて前に進めるほど、人間は強くないのかもしれません。
世の中には便利なツールや、画期的な技術がどんどんと誕生しています。それは若い皆さんが一番知っているのではないでしょうか。今使ってるアプリが、来年も再来年も使い続けること、どのくらいあるでしょうか。そしてそれは楽しいでしょうか?
もちろん歴史の長い業界であり、守るべき技術もたくさんあります。ただし、そのすべてが今の時代に即しているかどうかは、なんとも疑問が残ります。木と木をこすり合わせて火を起こすのも技術ですが、ライターを使っても火は起こせます。
やり方は違っても、同じ結果を手に入れることができるのなら、時間を有効に使える方法を取り入れていく。そうやって変化することが進歩であり、今はそれが加速的なスピードで進んでいるだけの話です。
古い業界であるがゆえに、どうしても今までのやり方から離れられずに、気が付いたらここまで来てしまった業界。何か挑戦をしようとしても「俺達には無理」「できっこない」「今さらやっても遅い」と思ってしまう人がたくさんいるように感じています。
◆皆さんなら変えられる理由
もしも皆さんがこの建設業に入ってきたとしましょう。すると、いろんな疑問にぶつかることになるはずです。「なぜそんなことをやっているの?」「なぜあのツールを使わないの?」そんな素朴な疑問や、不思議に思うというギャップこそが、変革には必要です。
悪く言えば、古臭い業界。でも良く言えば、「いくらでも変えられる業界」でもあります。もし皆さんが古い、ダサい、きつい、そう感じるのであれば。それはきっと、そうじゃない方法や事例を見たり感じたりしたことがある証拠です。
新しいものがあるから古く感じるし、かっこいいものを知っているからダサいと感じるわけですから。つまり、まだまだ伸びしろがある業界なのです。なのに変わることを恐れている業界です。
つまり皆さんなら、いくらでも思ったような業界に造り変えることができると思うのです。まずは技術を学び、その中で「ヘンテコなところ」を探してください。新しい産業にはない、少し不思議なやりがいが生まれるはずです。
皆さんの当たり前は、実は建設業にとっての革命なのかもしれません。その若いエネルギーで、業界のネガティブを壊し、自分にとって働きやすく楽しい業界に造り替えてください。わがままに戦ってほしいのです。
歴史があり、古臭く、ネガティブな人の多い業界だからこそ、変革を起こすチャンスです。僕はそこに掛けて、進んできました。この業界への、皆さんの挑戦を、心からお待ちしています。一緒にこの業界を、造り変えてしまいましょう!
【プロフィール】
【プロフィール】
武田祐樹(たけだひろき)
HT RaisePLAN 代表
総合建設業に17年在職し、官民問わず数多くの実績を積む。
建設業の効率的な働き方を実現するため、
現在はオンラインを中心に活動し、
中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家としても活躍。
現在はオンラインを中心に活動し、
中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家としても活躍。
【保有資格】
1級建築士、1級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士
【運営事業】
◇GENBA Lab.(現場ラボ)運営
オンライン新人研修、効率化サポート
https://genba-lab.com/
https://genba-lab.com/
◇その他オンライン講師、オンラインセミナー活動も実施
【メディア活動】
◇YouTubeチャンネル【建設業を持ち上げるTV】
https://www.youtube.com/c/nextconstruction
◇音声配信【たけだの作業日報】
https://open.spotify.com/show/2qPIT6VYOzjcp9eBrFODLI
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◇インスタグラム【3分で学べる建設コラム】
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その他Twitterや雑誌、各種メディアサイトでも記事を掲載
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