#23現場に正解なんてない!
皆さんはこれから社会人になり、仕事を始めることになります。学生の時はお金を払って学習を受けていた立場だったと思いますが、これからはお金をもらって何かを学び、それを発揮していくことになります。
もちろん入社したての頃は、まだまだ会社に貢献できているという立場ではないかもしれません。だからこそ、早く会社に溶け込み成長できるようになるため、大切な考え方をお話ししたいと思います。
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◆自動販売機の中身を知っているか?
突然ですが皆さんは、自動販売機を使ったことがあるでしょうか。きっとありますよね。自動販売機という金属の箱にお金を入れ、ボタンを押すだけで、あなたの好きな商品が出てきます。もしこの箱の中身や仕組みはわからなかったとしても、きちんと商品は出てきます。実はこれが、仕事をうまくやっていくために大切な考え方になります。
その箱の中の仕組みが、仮にごく単純だったとしても、実は中に人がいて、ものすごくケンカをしていたとしても。言ってしまえばお客さんにとっては同じ事。だって、どちらとも求める結果が得られるわけですから。
学生時代には、出された問題に対して正解を素早く探し出す方法を学び、間違えると×を付けられる世界だったことでしょう。ところが社会に出ると、この考え方ではうまくいかないことが多いのです。なぜなら、仕事において正解なんてものが存在しないからです。それどころか失敗しても、いくらでもやり直しのきく世界なのです。
不思議に思いますか?でも、先ほどの自動販売機の例と同じです。建築でいうのなら、お客さんが求めるものは「綺麗で使いやすく、きちんと機能し続ける建物」です。それを造っている過程が、仮にスマートだろうと、実は迷ったり間違えたりしながらだろうと。
出来上がる建物の品質に対して問題がなければいいわけです。そもそも人の手で造る以上、ミスが全くない何てことはありません。つまり、間違っても OKなのが社会というものなのです。もちろん、間違えないに越したことはありませんが・・・。
◆道は違ってもゴールは同じ
仮に先輩の現場監督が、より間違えの少ない、スマートな方法を進んでいたとしましょう。でもこれは、その先輩にとって最適なやり方であるだけの話。それが唯一の正解ではありませんし、ましてやあなたにとって最適な方法でもありません。
現場というのは、日々動き回ります。入ってくる職人さんも毎日違いますし、一緒に働く先輩だって全然違う考え方の人です。当然建物もそれを建てるための環境も、何もかも違います。だから、「スマートに現場を進める」という方法も違います。
僕が現場を運営するそのやり方と、僕の後輩のやり方と、あなたの先輩のやり方とは全く違います。でも、最終的に出来上がるものというのは、基本的に同じものが出来上がります。なぜなら、それがお客さんの求めたものだから。ゴールは同じで、方法が違うだけなのです。仕事とは、これでOKなのです。
結局のところ、仕事においては最終的なゴールは決まっています。だけど、そこに至るプロセスというものが、例えば右に迂回しながらだったとしても、左に迂回したとしても、まっすぐ進んだとしても。どれも間違いではないルートになるのです。
◆先輩と同じが「最適解」じゃない!
皆さんはこれから先輩の背中を追いかけて、色んなことを学んでいくことになると思います。いろんなことを学び、考えていくことになります。でも決して「先輩と同じになろう」なんて思わないでください。何度も言いますが、先輩とあなたは違うのです。
経験の豊富な人は、今までの経験と知識をフル活用して、一番間違えの少ない選択をします。まだまだ経験の浅い人は、その中でも一番間違えの少ない選択をします。そのどちらも、残念ながら正解ではありません。ただ間違えでもありません。それはそれぞれにとっての「最適解」なだけ。そもそも正解なんてものはないのですから。
昔は、わざわざ現場事務所に行かなければ電話を掛けることができませんでした。でも今は、スマホでいつでもどこでも電話ができますよね。たったこれだけ違うだけでも、やり方は変わります。手書きからパソコンに変わっただけでも、大きくやり方は変わるはずです。
にもかかわらず、「先輩のやり方が正解だ」を信じてしまうとどうなるでしょうか。きっと時代遅れのやり方をし続ける事にもなるでしょう。とても効率の悪いやり方になり、利益も出なくなってしまうでしょう。
だからこそ、皆さんは先輩になってはいけないのです。自分たちの形をこれから探していかなければいけないのです。先輩の方法を「参考に」しながら。ただし、ゴールは必ず一緒でなければいけないだけなのです。
そしてもう一つ忘れてはいけないこともあります。それは「一定のルールが存在する」ということです。ではルールとは何でしょうか。例えば社内のルールや法律、「良い建物」の基準などがそれに当たります。
やり方はそれぞれで良くても、クリアしておかなければいけないポイントが存在するのは知っておきましょう。ルールのないサッカーなんて、やっても面白くありませんよね。ルールの上で試行錯誤することが、仕事を楽しむためのコツでもあるのですから。
◆自分を信じた「一歩」こそ成長
それぞれの目線で、それぞれにとっての最適解があるということはわかってもらえたでしょうか。新人として入社して、まずは先輩のやり方を盗むのは良いことです。でもそこに満足してしまい、自分の判断ができなくなることがあります。
「先輩ならどうするだろうか」というのがそれです。これでは、前に進めません。先輩だろうと、新人だろうと。ゴールは等しく存在し、誰もがそこに向かうのです。
うまくやれる方法なんて誰もわかりません。だからといって動かないのは「間違え」です。スマートなやり方じゃなくても、泥だらけになったとしても。自分の判断で進んでみるのです。そして間違えたのなら、直せばいいのです。
その時点のあなたが持ちうるすべての記憶や感覚、知識を使って出す答え。これがどういう結果になるかはやってみないとわかりません。でもそれが精一杯の「最適解」なら、間違えではありません。それを恐れずに選ぶことができるかが、つまり成長できるかどうかです。
正解を探そうとすると足は止まります。それが見つからない限り一歩も前に進むことができなくなるから。そしてそんなものは存在しないから。わからなくても考え、怖くても自分の正しいと思う方向へ進んでみる。「間違えたら直せばいい」という言葉を武器に。
正解はないと言いましたが、それと同じく失敗することだってありません。どちらもたった一つの選択肢。結果がどうあれ、少なくとも精一杯やったんだと、胸を張って言えればそれでOKです。次にはもっとスマートにできるはずです。
新人さんは迷うことがいっぱいあります。でもそれはみんな同じ。先輩だって同じです。その時に、指示を待つだけの人間になるのか。それともわからないなりに自分の答えを出し行動を続けるのか。そこが分かれ道と言えます。
「まずは何をやったら正解か」の答え探しではなく、「最終的にどこへ向かっているのか」のかのゴール探しをすることから始めましょう。それだけで誰よりも早く、自分の足で歩くことができる人間になれる事でしょう。
【プロフィール】
皆さんはこれから社会人になり、仕事を始めることになります。学生の時はお金を払って学習を受けていた立場だったと思いますが、これからはお金をもらって何かを学び、それを発揮していくことになります。
もちろん入社したての頃は、まだまだ会社に貢献できているという立場ではないかもしれません。だからこそ、早く会社に溶け込み成長できるようになるため、大切な考え方をお話ししたいと思います。
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◆自動販売機の中身を知っているか?
突然ですが皆さんは、自動販売機を使ったことがあるでしょうか。きっとありますよね。自動販売機という金属の箱にお金を入れ、ボタンを押すだけで、あなたの好きな商品が出てきます。もしこの箱の中身や仕組みはわからなかったとしても、きちんと商品は出てきます。実はこれが、仕事をうまくやっていくために大切な考え方になります。
その箱の中の仕組みが、仮にごく単純だったとしても、実は中に人がいて、ものすごくケンカをしていたとしても。言ってしまえばお客さんにとっては同じ事。だって、どちらとも求める結果が得られるわけですから。
学生時代には、出された問題に対して正解を素早く探し出す方法を学び、間違えると×を付けられる世界だったことでしょう。ところが社会に出ると、この考え方ではうまくいかないことが多いのです。なぜなら、仕事において正解なんてものが存在しないからです。それどころか失敗しても、いくらでもやり直しのきく世界なのです。
不思議に思いますか?でも、先ほどの自動販売機の例と同じです。建築でいうのなら、お客さんが求めるものは「綺麗で使いやすく、きちんと機能し続ける建物」です。それを造っている過程が、仮にスマートだろうと、実は迷ったり間違えたりしながらだろうと。
出来上がる建物の品質に対して問題がなければいいわけです。そもそも人の手で造る以上、ミスが全くない何てことはありません。つまり、間違っても OKなのが社会というものなのです。もちろん、間違えないに越したことはありませんが・・・。
◆道は違ってもゴールは同じ
仮に先輩の現場監督が、より間違えの少ない、スマートな方法を進んでいたとしましょう。でもこれは、その先輩にとって最適なやり方であるだけの話。それが唯一の正解ではありませんし、ましてやあなたにとって最適な方法でもありません。
現場というのは、日々動き回ります。入ってくる職人さんも毎日違いますし、一緒に働く先輩だって全然違う考え方の人です。当然建物もそれを建てるための環境も、何もかも違います。だから、「スマートに現場を進める」という方法も違います。
僕が現場を運営するそのやり方と、僕の後輩のやり方と、あなたの先輩のやり方とは全く違います。でも、最終的に出来上がるものというのは、基本的に同じものが出来上がります。なぜなら、それがお客さんの求めたものだから。ゴールは同じで、方法が違うだけなのです。仕事とは、これでOKなのです。
結局のところ、仕事においては最終的なゴールは決まっています。だけど、そこに至るプロセスというものが、例えば右に迂回しながらだったとしても、左に迂回したとしても、まっすぐ進んだとしても。どれも間違いではないルートになるのです。
◆先輩と同じが「最適解」じゃない!
皆さんはこれから先輩の背中を追いかけて、色んなことを学んでいくことになると思います。いろんなことを学び、考えていくことになります。でも決して「先輩と同じになろう」なんて思わないでください。何度も言いますが、先輩とあなたは違うのです。
経験の豊富な人は、今までの経験と知識をフル活用して、一番間違えの少ない選択をします。まだまだ経験の浅い人は、その中でも一番間違えの少ない選択をします。そのどちらも、残念ながら正解ではありません。ただ間違えでもありません。それはそれぞれにとっての「最適解」なだけ。そもそも正解なんてものはないのですから。
昔は、わざわざ現場事務所に行かなければ電話を掛けることができませんでした。でも今は、スマホでいつでもどこでも電話ができますよね。たったこれだけ違うだけでも、やり方は変わります。手書きからパソコンに変わっただけでも、大きくやり方は変わるはずです。
にもかかわらず、「先輩のやり方が正解だ」を信じてしまうとどうなるでしょうか。きっと時代遅れのやり方をし続ける事にもなるでしょう。とても効率の悪いやり方になり、利益も出なくなってしまうでしょう。
だからこそ、皆さんは先輩になってはいけないのです。自分たちの形をこれから探していかなければいけないのです。先輩の方法を「参考に」しながら。ただし、ゴールは必ず一緒でなければいけないだけなのです。
そしてもう一つ忘れてはいけないこともあります。それは「一定のルールが存在する」ということです。ではルールとは何でしょうか。例えば社内のルールや法律、「良い建物」の基準などがそれに当たります。
やり方はそれぞれで良くても、クリアしておかなければいけないポイントが存在するのは知っておきましょう。ルールのないサッカーなんて、やっても面白くありませんよね。ルールの上で試行錯誤することが、仕事を楽しむためのコツでもあるのですから。
◆自分を信じた「一歩」こそ成長
それぞれの目線で、それぞれにとっての最適解があるということはわかってもらえたでしょうか。新人として入社して、まずは先輩のやり方を盗むのは良いことです。でもそこに満足してしまい、自分の判断ができなくなることがあります。
「先輩ならどうするだろうか」というのがそれです。これでは、前に進めません。先輩だろうと、新人だろうと。ゴールは等しく存在し、誰もがそこに向かうのです。
うまくやれる方法なんて誰もわかりません。だからといって動かないのは「間違え」です。スマートなやり方じゃなくても、泥だらけになったとしても。自分の判断で進んでみるのです。そして間違えたのなら、直せばいいのです。
その時点のあなたが持ちうるすべての記憶や感覚、知識を使って出す答え。これがどういう結果になるかはやってみないとわかりません。でもそれが精一杯の「最適解」なら、間違えではありません。それを恐れずに選ぶことができるかが、つまり成長できるかどうかです。
正解を探そうとすると足は止まります。それが見つからない限り一歩も前に進むことができなくなるから。そしてそんなものは存在しないから。わからなくても考え、怖くても自分の正しいと思う方向へ進んでみる。「間違えたら直せばいい」という言葉を武器に。
正解はないと言いましたが、それと同じく失敗することだってありません。どちらもたった一つの選択肢。結果がどうあれ、少なくとも精一杯やったんだと、胸を張って言えればそれでOKです。次にはもっとスマートにできるはずです。
新人さんは迷うことがいっぱいあります。でもそれはみんな同じ。先輩だって同じです。その時に、指示を待つだけの人間になるのか。それともわからないなりに自分の答えを出し行動を続けるのか。そこが分かれ道と言えます。
「まずは何をやったら正解か」の答え探しではなく、「最終的にどこへ向かっているのか」のかのゴール探しをすることから始めましょう。それだけで誰よりも早く、自分の足で歩くことができる人間になれる事でしょう。
【プロフィール】
武田祐樹(たけだひろき)
HT RaisePLAN 代表
総合建設業に17年在職し、官民問わず数多くの実績を積む。
建設業の効率的な働き方を実現するため、
現在はオンラインを中心に活動し、
中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家としても活躍。
現在はオンラインを中心に活動し、
中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家としても活躍。
【保有資格】
1級建築士、1級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士
【運営事業】
◇GENBA Lab.(現場ラボ)運営
オンライン新人研修、効率化サポート
https://genba-lab.com/
https://genba-lab.com/
◇その他オンライン講師、オンラインセミナー活動も実施
【メディア活動】
◇YouTubeチャンネル【建設業を持ち上げるTV】
https://www.youtube.com/c/nextconstruction
◇音声配信【たけだの作業日報】
https://open.spotify.com/show/2qPIT6VYOzjcp9eBrFODLI
https://www.youtube.com/c/nextconstruction
◇音声配信【たけだの作業日報】
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◇インスタグラム【3分で学べる建設コラム】
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