イタリア研修レポートpart3
こんにちは、ビスボッチャキッチンスタッフの迫田です。今回は先日の投稿の続きになります。
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【2日目の夜La Porta d'Acqua】
こちらのお店はホテルの方におすすめして頂いたので伺ってみた。
店内は落ち着いた雰囲気で、観光地らしさもありながらしっかり料理を楽しめる印象の店だった。
この日頼んだのは、カラマリフリット、牡蠣、魚介の盛り合わせ、タリアテッレのペスカトーレ、牛フィレのペペベルデソース、トマホーク。
まずカラマリフリットは、衣の付き方が絶妙で重たさがなく、イカの身はプリプリ。シンプルながら非常に完成度が高かった。
牡蠣は前回のレポートでも書いたが、ヴェネツィアで食べる牡蠣はミネラル感が非常に強く、海水由来のしっかりした塩味を感じる。日本の牡蠣とはまた違った美味しさがあった。
魚介の盛り合わせにはソースが添えられており、そのソースがわさびマヨネーズ系の味だったのが印象的だった。イタリア料理の中に日本的なニュアンスを感じる組み合わせで面白かった。
タリアテッレのペスカトーレは、想像していたよりかなり太めのパスタだった。日本ではタリアテッレは比較的薄めのイメージがあったため驚いたが、実際に食べると噛みごたえがあり、存在感の強いパスタだった。魚介系でも美味しかったが、個人的には肉系のラグーソースなどともかなり相性が良さそうに感じた。
牛フィレのペペベルデソースも印象的だった。
日本で食べるペペベルデは胡椒を効かせたイメージが強いが、この店のソースはかなり甘めの仕上がりだった。調べてみると、ヴェネト州周辺では玉ねぎやエシャロットの甘味を前に出し、全体を丸い味にまとめることがあるらしく、日本との違いを感じた。
焼き加減はミディアム寄り。個人的には牛肉はレア寄りの方が好みなので、少し火が入りすぎている印象だった。
トマホークは脂もしっかりあるが、それ以上に赤身の旨味を感じる肉だった。外側の香ばしさと中心部分のジューシーさのバランスが良く、豪快な見た目に反してかなり繊細に火入れされている印象を受けた。
3日目の朝はホテルで軽く朝食を取り、昼は散歩中に見つけた店へ入った。
その店は韓国系イタリア人の方が経営しているらしく、内装も一般的なイタリアのリストランテというよりアジア的な雰囲気が強かった。客層もアジア圏の方が多い印象だった。
ここで食べたのはマルゲリータとイカスミ煮込みのポレンタ添え。
ヴェネツィアに来てピザをメニューで見たのが初めてだったので頼んでみたが、正直そこまで好みではなかった。生地がかなり薄く、低温でゆっくり焼いたような仕上がりで、水分が抜けすぎて全体的に硬い印象だった。
イカスミ煮込みは、イタリアでは濃いめに味付けしてポレンタと合わせることでちょうど良くなると聞いていたが、この店のものはかなり塩が強く、ポレンタと合わせてもなお濃く感じた。ヴェネツィアで色々食べた中で、初めて"塩辛い"と感じた料理だった。
また、このタイミングで初めてポレンタを食べた。
イタリアでは非常によく使われる食材で、肉料理の付け合わせやフリットなど、様々な形で登場する。マッシュポテトのように柔らかいものもあれば、焼き固めてはんぺんのような食感になっているものもあり、非常に面白かった。
作り方自体はシンプルで、トウモロコシ粉を水・塩とともに火にかけ、バターやチーズを加えながら練り上げる料理。場合によっては牛乳やブロードを加えることもある。単体では素朴な味だが、ソースや煮込みの旨味を吸わせることで完成する料理だと感じた。
【3日目夜 Antica Trattoria Poste Vecie】
店内はクラシックな建物を活かしつつモダンな要素もあり、天井部分を開閉して自然光を取り込める造りになっていた。料理だけでなく空間演出も非常に面白い店だった。
この日頼んだのは、ジャガイモのエスプーマとエビのソース、バッカラマンテカートとポレンタ、カラマーロリピエノ、マグロのタルタル、ボンゴレボッタルガ、エビのスパゲッティ レモンゼストとキャビア添え、フェーガトのジェノベーゼ風ジャガイモのエスプーマとエビのソースは非常に印象的だった。上には軽いジャガイモのエスプーマ、下にはエビの旨味を凝縮した濃厚なソースが敷かれており、口当たりの軽さと甲殻類の強い旨味の対比が面白かった。見た目も美しく、今回の中でもかなり印象に残った料理だった。
カラマリリピエノは、イカの中にエビ、バジル、オリーブ、パン粉が詰められており、ソースには豆のクリームが使われていた。魚介の旨味にハーブやオリーブの風味が加わり、南欧らしい組み合わせだと感じた。マグロのタルタルでは、料理名に「IKEJIME(活け締め)」という表記があったことが印象的だった。日本の魚の品質管理技術がイタリアでも認知されていることを感じた。ソースはマスタードや燻製マヨネーズのような構成で、日本とは違う方向性の味付け。ただ、部位にもよるだろうがマグロ自体は日本で食べるものより色が暗く、鮮度はそこまで高くない印象だった。ボンゴレ・ボッタルガはかなり繊細な味付けだった。ボッタルガの塩味や香りを活かすためか、全体の出汁感はかなり控えめで、日本で食べるボンゴレとは全く違う印象だった。ただ、アサリ自体の味は非常に濃く、素材の良さは強く感じた。エビのスパゲッティは、とにかくエビの旨味を前面に押し出したパスタだった。エビの身だけでなく甲殻類の出汁もしっかり使われており、かなり濃厚な仕上がり。そこにレモンゼストの香りが加わることで少し軽さが生まれ、キャビアの塩味によってさらに旨味が引き立っていた。ただ、濃厚な構成ゆえに後半は少し単調にも感じた。
最後のセコンドは、ヴェネツィアの郷土料理である フェーガトのジェノベーゼ風
玉ねぎの甘味とわずかな酸味、レバー特有のクセが非常に良いバランスでまとまっていた。クラシックな料理だが完成度が高く、ヴェネツィアらしさを強く感じる一皿だった。
