「鮨さいとう」の原点
現在、国内外に系列店舗を7店舗運営する「鮨さいとう」は、店主の齋藤孝司が、当時働いていた店舗を引き継ぐ形で2007年に開業しました。
開業してすぐに「ミシュランガイド東京 2008」で一つ星を獲得。その後も2008年に二つ星、2009年に三つ星と、年を追うごとに星を獲得し続け、2019年に星を返上するまで、10年間にわたりその星を維持してきました。
齋藤が鮨職人を目指したのは、高校時代にしていた鮮魚店でのアルバイトがきっかけです。そして、地元の鮨店の店主のかっこいい姿に憧れ、鮨の世界に踏み出しました。
修行するなら一流店がいいとアドバイスされ、最初は銀座の一流鮨店へ。そこで、金坂さんという職人さんと出会いました。齋藤は、数年間修行した後、先に独立を果たしていた金坂さんのお店へ入店。その後、「鮨かねさか」赤坂店の店長を任され、その店舗を引き継ぐ形で「鮨さいとう」が誕生したのです。
それから、齋藤の信頼できるパートナーやたくさんの弟子たちとともに、ここまで歩んできました。「今、こうしていられるのも金坂さんやたくさんの弟子たち、そして何より『鮨さいとう』を愛してくださるたくさんのお客様のおかげと、日々感謝しています。」と齋藤は言います。
齋藤孝司の転機
齋藤には、これまでの職人人生において3つの大きな転機がありました。「父親になったこと」、「三つ星の返上」、そして「コロナ禍」です。
2018年、齋藤が45歳のとき、元気な男の子を授かりました。それ以前の齋藤は、「鮨さいとう」を軌道に乗せ、弟子たちにも店を任せるなど、店主としての責任はある程度果たしたという達成感に似た思いがありました。あとは、このまま余生を送るといった境地だったそうです。
しかし、生まれた子供の成長を見るにつれ、「自分にも、まだやれることがたくさんある」という思いに駆られ、三つ星を返上する決断に至りました。
もちろん、そこに至るまでには葛藤もありました。しかし、三つ星を返上したことにより、「評価」に縛られず、純粋に仕事と向き合えるようになったのです。本質を掴もうとしているのに、知らず知らずのうちに「評価」を気にして遠回りをしていたかもと。
そして、星を手放すことですべてが吹っ切れ、一気に視界が広がったと言っていました。
その後、すぐにコロナ禍へ突入。齋藤自身が自分を見つめなおす時間にもなり、職人という仕事を超えて、鮨ビジネスに挑戦したい、プライベートも充実させたいなど、新たなことへ挑戦する意欲が湧くきっかけとなりました。
そして、いまでは鮨ロボットの開発に着手するなど、新たなチャレンジへ乗り出しています。
一流の職人が育つフィールド
中目黒にある「鮨つぼみ」。この店舗は、まだ花開く前の職人たちに活躍の場を提供したいというコンセプトの下、有名アーティストがプロデュースする「LDH kitchen」と「鮨さいとう」がタッグを組んでオープンさせた店舗です。このように、「鮨さいとう」では若手が活躍できる場を、これまでも、そしてこれからも積極的に提供していきます。
「鮨さいとう」は、先ほどの「鮨つぼみ」も含め、国内に4店舗を展開しています。そこで店長を務める職人たちは、いずれも店主 齋藤の下で修業を積んだ弟子たち。弟子だからといって、齋藤のコピーではなく、それぞれに個性を発揮しながら「鮨さいとう」の味を守っています。
これから職人を目指す若手においては、一人の店長の下で腕も磨くもよし、複数の店舗をわたり、さまざまな店長から学ぶもよし。個人の意向に合わせ、柔軟に働くことが可能であり、それこそが、「鮨さいとう」最大の魅力です。
2027年には札幌で新たに開業するラグジュアリーホテル「TRUNK(HOTEL)SAPPORO」への出店も決定。それ以降も、社内独立や独立開業支援で、若手が活躍できる場をどんどん増やしていく予定です。
今後更なる成長を遂げていく「鮨さいとう」で、一緒に成長していきませんか?
