突然ですが、僕にとって建設現場は、とても楽しい場所です。そう感じるようになったのがいつなのか、はっきりとは覚えていませんが、まだ20代の頃から感じていたように記憶しています。
皆さんはまだ建設業に入るかどうかを検討している段階かもしれません。そんな僕は、17年働いてきた大好きな施工管理の仕事を3年前に辞め、今は施工管理として仕事をする人達が、もっと楽しく仕事ができる環境を作る仕事をしています。
そんな僕が、今でも癖のようにしてしまう、ある「遊び」があります。今回はその話を絡め、施工管理という仕事の魅力をお話しできればと思います。ぜひ最後までお付き合いください。
◆業界歴20年の僕がやっている遊び
僕が建設業界に入ったのは、今から20年前、22歳の時です。以来、ずっと建設業で働いてきました。その理由は、もちろん現場自体が楽しいということもありますが、それだけではありません。建築にかかわることで、建物の中身がわかるようになってきたことが、大きいと思います。
現場監督としての仕事から離れ、独立して3年になります。そんな僕が、現役のころからずーっと行っている遊びがあります。もはや、癖のようにやってしまうこの遊びは、なかなか抜けるものではありません。ではお伝えしましょう。その遊びとは何か。
それは「工事の計画を立てる」という遊びです。例えばドライブ中に目に入った建物に対して、どういう準備をして、どういう順番で建設していくのかを想像していくという、かなりマニアックなものです。
・・・よくわかりませんよね。でもわかってほしいので、いくつか例を出して説明していきます。ついてきてくださいね!
◆一軒家を見た時の遊び方
例えば一般的な住宅が建っているとしましょう。ある程度の期間を、現場監督として経験をしていくと、その家の外壁や屋根がどのような材料でできているのか、ドアはどうやって取り付けられたのかがわかるようになります。
さらに経験をしていくと、たとえばそれが木造なのか、RC(鉄筋コンクリート)造なのか、といったことも見えてくるようになります。よく見ると、同じような住宅だったとしても、狭い場所に建っていたり、高い場所にあったりと、条件が違うことに気付きます。そこまで把握できたのなら、そこで考えるのです。「これはどうやって建てたんだろう」と。
自分なら、資材をどう運び込むか。狭い場所はどうやってペンキを塗るのか。高い場所では、どうやって安全に仕事をしてもらうのか。どういう順番で進めるのか。そしてどのくらいの期間で、金額はいくらでできるだろうか。それを想像していくのです。
・・・まだ楽しさがわかりませんか?ではもう一つ例えをお話しします。
◆山の中にある鉄塔を見た時の遊び方
例えば、山の上の方に鉄塔が建っていて、電線が張り巡らされているような場所を見たことはありませんか? 周囲が森で、そこにただ一本の鉄塔が建っている状況。ぱっと見ると、道路があるようには思えない場所です。
そこで遊びは発動します。「あれはどうやって建てたんだろう?」と。
鉄塔を支えるためにはコンクリートは必要です。でも車で運ぶ道がない。だったら、まずは道を作ることから始めた方がいいのか。いやいや、それではお金がかかりすぎる。ヘリコプターで運ぶか?いやいや、一回で運べる量が少なすぎる。こんな感じです。
どうでしょうか。面白そうじゃありませんか?もちろん答えがあるわけじゃありません。どうやって工事をしたのかを聞く相手もいません。そんな正解が知りたいわけでもないのです。自分ならどうやって進めるのかを、考えること自体が楽しいのです。
周りに何もない細い田舎道に、クレーンをどうやって設置には。狭い住宅街で、柱のように長いものを運ぶには。とんがった屋根の上で工事を行うためには。建設現場は、よく考えると本当にすごいところばかりだと気付くことのできる、最高の遊びだと思いませんか?
◆土木だって遊びの対象外じゃない
僕は建築の出身ですが、土木のことでも遊べます。例えば、橋を運転しているときに、その柱を川の真ん中に建てる方法を考えてみたりします。アーチの鉄骨がある場合、どうやってその重たい部材を運んできたのかを本気で考えてみます。
トンネルや、ダムなども考えれば面白いですよね。いったいどのくらいの年月かけて完成させるのか、どのくらいの費用が掛かるものなのか。想像ができなければできないほど、僕の興味はそそられていくのです。
正直な話、私の興味はデザインにはありません。複雑な形、巨大なもの、見たことないものに目は奪われ、とにかく気が付いたら計画を立てています。建設現場マニアと言えるのかもしれませんね。
◆実はこの遊び、できるだけでスゴい
これは皆さんにマネしてほしいというわけではありません。まずは単純に、僕の遊び方を知ってほしかったのです。ただ、これを「楽しい」と感じるためには、条件があります。それは、建物を造っていくためのプロセスや、建物の仕組みがわかっていることです。
就職して、仕事を始めた時には、目に映るほとんどのことの意味が分かりません。ただ、毎日たくさんの人と接したり、現場に身を置いて悩んだり苦しんだりしながらいろいろな経験をすると、だんだんと現場のことがわかってきます。
わかってくると、壁の向こう側や、地中の状況がなんとなく透けて見えてきます。そして建設工事を、自分で組み立てられるようになっていきます。それが施工管理の仕事です。自分のやりたいように、自由に働けると、気が付けば仕事が楽しくなっていくのです。
わかってほしいことは、それができるのは「専門知識を持っているから」だということ。つまり「自分はプロフェッショナルです」と胸を張って言えるようになっているからこそ、仕事も自由に進められ、遊びにすら変えられるのです。
◆自分しかわからない知識と優越感
友達や家族にはわからないことを、自分だけは知っている。他の人は考えたこともないようなことを、自分は当たり前に考え行動している。それだけで、大きな優越感のようなものはないでしょうか。もしかしたらこれが、やりがいなのかもしれません。
だって、何かがあった時に、頼る先は自分しかいないということですよね。自分の持つ専門知識を、誰かが必要としているということですよね。こんなに楽しいことは他にあるでしょうか。学生の頃に味わうことが出来るでしょうか。
建設現場という特殊な環境は、そこに入って辛さを経験し、悩み、そして克服した人にしかわからない、独特の魅力があるように思います。外から見るときつい、汚い、危険の3Kの仕事なのかもしれません。きっと魅力はわかりずらいと思います。
ですが、だからこそ他の人にはマネのできないことが出来るようになるのです。それを専門技術というのでしょう。自分にしかできない技術を、必死で習得するからこそ、不思議な優越感が生まれ、病みつきになるのだと思います。
◆世界は誰かの仕事でできている
どこかで聞いたフレーズかもしれませんが、私たちの生活のすべては、誰かの仕事によって成り立っています。道路にある標識の色合いやフォント、電柱の高さや看板のデザイン、ビルの高さや形、これらすべては自然に発生したものではありません。どこかの誰かが考え、どこかの誰かが造り出したものです。
外に広がる景色の大部分が建設業によって形作られていると考えると、それだけでワクワクしませんか?せっかくそんな巨大な業界に入るなら、ぜひ楽しむべきです。残り人生の約3分の1を仕事に費やすわけですから、その時間は楽しむに越したことはありませんよね。
そのためには、現場に興味を持ち、「できる」を増やすことです。もちろん施工管理だけに限った話ではなく、どんな仕事にも言えることです。楽しむ前には、できるようになるプロセスがあります。それをクリアし、使いこなせるようになったとき、仕事を遊びに使えるようになるのです。さぁ、臆せず仕事を始めましょう!
【プロフィール】
【プロフィール】
武田祐樹(たけだひろき)
HT RaisePLAN 代表
総合建設業に17年在職し、官民問わず数多くの実績を積む。
建設業の効率的な働き方を実現するため、
現在はオンラインを中心に活動し、
中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家としても活躍。
現在はオンラインを中心に活動し、
中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家としても活躍。
【保有資格】
1級建築士、1級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士
【運営事業】
◇GENBA Lab.(現場ラボ)運営
オンライン新人研修、効率化サポート
https://genba-lab.com/
https://genba-lab.com/
◇その他オンライン講師、オンラインセミナー活動も実施
【メディア活動】
◇YouTubeチャンネル【建設業を持ち上げるTV】
https://www.youtube.com/c/nextconstruction
◇音声配信【たけだの作業日報】
https://open.spotify.com/show/2qPIT6VYOzjcp9eBrFODLI
https://www.youtube.com/c/nextconstruction
◇音声配信【たけだの作業日報】
https://open.spotify.com/show/2qPIT6VYOzjcp9eBrFODLI
◇インスタグラム【3分で学べる建設コラム】
https://www.instagram.com/genba.lab/
その他Twitterや雑誌、各種メディアサイトでも記事を掲載
(Twitter:https://twitter.com/Takeda_Hiroki81)
https://www.instagram.com/genba.lab/
その他Twitterや雑誌、各種メディアサイトでも記事を掲載
(Twitter:https://twitter.com/Takeda_Hiroki81)