仲買人さんとの信頼関係が、学びの深さをつくる
当店の強みのひとつは、長年にわたって築いてきた仲買人さんとの信頼関係にあります。
魚は豊洲市場から仕入れていますが、当店のために脂ののった旬の魚を競り落とし、他には出回らないように確保してくださることもあります。「今はどこの魚がいい」「この魚は今年はまったく入ってこない」といった市場のリアルな情報も、日々共有していただいており、スタッフ間でもしっかり情報共有を行っています。
こうした知識があることで、お客様との会話の中で魚について聞かれたときも、自信を持って答えることができます。意欲あるスタッフは、帰宅後にノートに書き留めて復習するなど、自らの成長に熱心に取り組んでいます。
扱う魚は毎日異なり、種類によって切り方も温度管理も変わります。骨抜きは「ここまでやるのか」と思うほど徹底し、シャリの握り加減も魚ごとに調整しています。カスゴダイやアナゴはふわっとやわらかく、トロは口に入れた瞬間にとろけるような握りに。おぼろやかんぴょう、ポン酢もすべて自家製。シャリの割合まで含めて、惜しみなく伝えています。
ここで働くことで、ただ調理をするだけでなく、食材の背景やお客様の反応まで、すべてを体験として学ぶことができます。その一つひとつが、自分の財産になっていきます。
腕を磨き、人との縁を広げる「なんば流」
「魚を見る目を養うには、現場に足を運ぶことも大切」。そう考えている当店では、ときには市場見学として豊洲に同行してもらうこともあります。その場では「うちの若い衆です、よろしくお願いします」と仲買人さんに紹介し、顔をつなぐ機会もつくっています。
米や小物、包丁、マグロなど、どこから何を仕入れているのかも、すべてオープンに伝えています。ただ魚を捌くだけでなく、「なぜこの魚を選ぶのか」「なぜこの人から買っているのか」に気づけるようになると、食材を見る目が一段と深まります。
ここで過ごす時間の中で、魚の知識も、仕入れ先とのつながりも、人としての信用も蓄えていくことができます。真面目に取り組めば、5年ほどで独立も可能。実際に問屋へ一緒に足を運び、仕入れ先との関係を築くサポートもしています。
すしの世界を選んだのも、きっと何かのご縁。まずはここで挑戦してみてください。すしという仕事の奥深さと面白さを、きっと体感できるはずです。
