栃木県那須郡那須町にある「農の家かねこ」さんにレフェルヴェソンスがチームが訪問した時の記事を紹介します!
【畑を知ることから始まる、食材への理解】
現在レストランで取り扱っている野菜が、どのような環境で育ち、どのような考えのもとで生産・収穫されているのかを知るため、「農の家かねこ」を訪問しました。
普段厨房で触れている野菜を自分の手で収穫することで、完成した食材を見るだけでは分からない、生産者の工夫やこだわりを学ぶことを今回のテーマとしました。
【収穫して初めて分かった、野菜それぞれの個性】
菊芋、スティックゴボウ、紫唐辛子、人参、里芋など、普段レストランで扱っている野菜の収穫を体験しました。
菊芋は、土から掘って貯蔵すると徐々に色がくすみ、状態も悪くなるため、その都度必要な分を掘ることで鮮度の良い状態を保ったまま配送されています。また、浅く広範囲に根を張り繁殖力も強いため、畑を管理するうえでは収穫時にしっかり取り切ることが重要だと学びました。
スティックゴボウは、掘る前に茎に近い根を指で触ることで、土の中にあるゴボウの太さを判断していました。掘りたてのゴボウは、普段店に届くもの以上に香りが強く、収穫直後だからこそ感じられる香りの力強さがとても印象に残りました。
唐辛子は赤と紫があり、紫は非常にジューシーで、赤はパプリカを思わせる甘さと香りがありました。同じ唐辛子でも、色や成熟度によって特徴が大きく異なることを実際に味わうことで理解できました。
里芋については、一般的には親芋をその年のみ使用することが多い中、金子さんは小芋を収穫した後の親芋を残し、数年間使用しているそうです。それによって立派な小芋が育つと伺い、毎年届く里芋の味が濃く、形が整っている理由を知ることができました。
【「良い野菜」の裏側にある、生産者のこだわり】
特に印象に残ったのは、広い畑を金子さんご夫妻のお二人で管理されていることです。
人を増やすことで野菜のクオリティを担保することが難しくなるという考えから、自分たちの目と手が届く範囲で生産を続けています。
実際に畑を訪れたことで、私たちが普段「状態が良い」「味が濃い」と感じている野菜は、偶然できているものではなく、生産者の経験や技術、日々の細かな判断によって作られていることを実感しました。
また、野菜そのものだけでなく、その野菜を使うレストランや料理人に対するリスペクトも強く感じました。
【生産者の思いを、料理人として一皿につなげる】
今回の訪問を通して、普段何気なく触っている食材がどのような環境で育ち、生産者が何に気を配りながら私たちのもとへ届けてくださっているのかを、五感を通して学ぶことができました。
これまでは厨房に届いた状態から食材を見ることが中心でしたが、その前には「育てる・収穫する・良い状態で届ける」という生産者の仕事があります。その背景を知ったことで、料理人として食材を扱う責任についても改めて考える機会になりました。
今後は、食材の味や状態を見るだけではなく、「なぜこの状態なのか」「生産者はどのような意図で育てているのか」まで考えながら向き合っていきます。
そして、生産者が大切に育てた野菜の個性を最大限に引き出し、その思いに料理人としての思いを重ね、一皿を通してお客様へ伝えられるよう、日々の業務に取り組んでいきます。
