IT業界で将来、働くことを目指している皆さんに向けて就職活動前にぜひ知っておいてほしい情報をご紹介。今回取り上げるのは、在宅勤務が増える中で注目を集めているGoogleが提唱する「心理的安全性」について知っていきましょう。
キャリアマップ編集部 文/ITライター 松葉紀子
キャリアマップ編集部 文/ITライター 松葉紀子
誰もが場所を選ばずに、柔軟に働ける世の中の実現へ
GAFAと呼ばれる、世界で有数のIT企業の1社であるGoogle。日本では「ググる」という言葉が当たり前となり、検索エンジンGoogleの存在は私たちの暮らしに大きく影響を及ぼしています。これまでGoogleでは、テクノロジーの力を活用して柔軟な働き方を推進してきました。また、Googleに限らず、日本企業でも以前から働き方改革が進められ、場所や時間にとらわれることなく、柔軟に働ける環境づくりに取り組んできました。
特に結婚、出産、育児などでライフスタイルが大きく変わることの多い女性が仕事を辞めることなく、続けていくためにどうすればいいかを考える、「女性活躍推進」の取り組みを積極的に行う企業が増えていました。最近では高齢社会となり、シニア層の就業がメディアで取り上げられることも増えています。そして2020年末、新型コロナウイルス感染症の広がりと同時に、多くの人たちが場所にとらわれずに働くことの重要性を自分事として捉えたのではないでしょうか。
実際、出産で仕事を辞める人の割合は2人に1人とされており、ワーク・ライフ・バランスの希望と現実が合っていないと回答した人は実に62.6%にも上ると報告されています(出典:Google「WomenWill 未来の働き方トライアル 在宅勤務の効果と実践のためのヒント」より)。つまり、新型コロナウイルス感染症の広がりによって、在宅勤務が増え、柔軟な働き方ができるようになったはずなのに、まだまだ十分ではないことが見て取れます。ちなみにGoogleは、テクノロジーの力を活用するだけでなく、本当に誰もが場所を選ばずに柔軟に働く環境をつくるためには、会社のカルチャーを育むことが欠かせないと提言しています。それが今回取り上げる「心理的安全性」と呼ばれるものです。
この聞き慣れない「心理的安全性」というワードは、組織行動学を研究するエドモンドソンが1999年に提唱した心理学用語で、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義しています。メンバー同士の関係性で「このチーム内では、メンバーの発言や指摘によって人間関係の悪化を招くことがないという安心感が共有されている」ことが重要なポイントです。ちなみに2016年、Googleは「生産性が高いチームは心理的安全性が高い」という研究結果を発表しています。
特に結婚、出産、育児などでライフスタイルが大きく変わることの多い女性が仕事を辞めることなく、続けていくためにどうすればいいかを考える、「女性活躍推進」の取り組みを積極的に行う企業が増えていました。最近では高齢社会となり、シニア層の就業がメディアで取り上げられることも増えています。そして2020年末、新型コロナウイルス感染症の広がりと同時に、多くの人たちが場所にとらわれずに働くことの重要性を自分事として捉えたのではないでしょうか。
実際、出産で仕事を辞める人の割合は2人に1人とされており、ワーク・ライフ・バランスの希望と現実が合っていないと回答した人は実に62.6%にも上ると報告されています(出典:Google「WomenWill 未来の働き方トライアル 在宅勤務の効果と実践のためのヒント」より)。つまり、新型コロナウイルス感染症の広がりによって、在宅勤務が増え、柔軟な働き方ができるようになったはずなのに、まだまだ十分ではないことが見て取れます。ちなみにGoogleは、テクノロジーの力を活用するだけでなく、本当に誰もが場所を選ばずに柔軟に働く環境をつくるためには、会社のカルチャーを育むことが欠かせないと提言しています。それが今回取り上げる「心理的安全性」と呼ばれるものです。
この聞き慣れない「心理的安全性」というワードは、組織行動学を研究するエドモンドソンが1999年に提唱した心理学用語で、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義しています。メンバー同士の関係性で「このチーム内では、メンバーの発言や指摘によって人間関係の悪化を招くことがないという安心感が共有されている」ことが重要なポイントです。ちなみに2016年、Googleは「生産性が高いチームは心理的安全性が高い」という研究結果を発表しています。
心理的安全性を確保するための3つのポイント
では先にご紹介した、会社のカルチャーを育むというのは具体的にどういうことをすればいいのでしょうか。それには3つのポイントがあるとGoogleはいいます。
1. 効果的なチームを作ること
2. 目標を明確にすること
3. イノベーションを生み出せる環境づくりをすること
1の効果的なチーム作りとは実際、どうすればいいのでしょうか。皆さんは就業経験のない方がほとんどだと思いますので、身近なところでアルバイトなどに置き換えて考えてみてください。
では、一緒に働く仲間を理解するためにはどうすればいいのでしょう。相手を知ることはもちろん、自分のことを知ってもらう必要があります。オンラインで仕事をする場合、オフィスで顔を合わせていたときとは違い、会議の用件に集中し過ぎて、「元気?最近どう?」のような気軽な会話、つまり雑談が減っていることが問題視されています。Googleは、ただ用件を話すだけでなく、オンラインでは雑談を意識的に取り入れたり、そもそも相手に興味を持って接したりすることを推奨しています。
他にも効果的なチームづくりに欠かせないこととして、少数派の意見に耳を傾けることが挙げられています。高校時代、クラスである議題について話し合われたとき、自分はみんなと意見が違うな…と思ったとしても、多くの人が一方に傾いていた場合、逆の意見を発表するのはなかなかハードルが高いのではないでしょうか。特に海外と違い、日本は「和をもって尊しとなす」という聖徳太子の言葉にもあるように、和を重んじる傾向にあります。これ自体は決して悪いことではなく、日本の大切な文化の一つだということには間違いありません。しかし、ただ周囲を重んずるばかりでは、反対意見を聞く機会が失われてしまうのです。もしそれがチームにとって貴重な意見であったとしても、そういう意見があること自体を知らずに過ごしてしまうということがあり得ます。また悪気はなくても、「〇〇はこう」というような無意識のうちに思い描いてしまう偏見(無意識の偏見)が他の意見を取り入れる邪魔をすることもあります。
どれだけ注意深く振る舞っていたとしても、特に無意識の偏見にとらわれてしまうリスクは誰にでもあるのです。こうしたリスクがあるということを知ることが、他の人の意見を排除してしまうことを防ぎ、ひいては効果的なチームづくりにつながるといいます。
就活で事業、仕事内容以外にもチェックしたい企業の取り組み
では次に、Googleではどのように目標設定をしているのでしょうか。その前に、ビジネスの世界で目標設定として注目を集めている主な手法についてご紹介します。
1つはGoogleが取り入れているOKR(目標と主要な結果)という手法と、もう一つはKPI(重要業績評価指標)という手法です。ここでは、Googleが活用しているOKRとはどういうものかご紹介します。
OKRは「Objectives and Key Results」の略称で、「達成目標(Objectives)」と、目標の達成度を測る「主要な成果(Key Results)」を設定することによって、企業やチーム、個人が、全力で同じ重要課題に取り組めるようになる目標管理手法です。組織に属する人たちを共通の目的に向かって全力で取り組ませることで、生産性を高めるのに効果的な手法だと言われています。OKRでは、全社が掲げる目標から部門、チーム、そして個々のメンバーまでつながっていて、それが可視化されています。このようにGoogleでは心理的安全性を確保するために、ただテクノロジーの力を活用するだけでなく、さまざまな視点から取り組んでいます。
では実際、IT業界で将来働くことを目指す皆さんはどうすればいいのでしょうか。どんな仕事をしたいのかが決まれば、就職活動をして、どの会社で働くのかを選ぶ局面を迎えることになります。皆さんの中には初めからフリーランスとして活躍する人もいるかもしれませんが、ここでは会社に入ることを想定してお話を進めていきます。会社選びをするときには、最近、“働きやすいかどうか”を重視する新卒や第二新卒の方が増えています。就業前にはインターンシップなどを活用すれば、実際に働く現場を見ることができるようになっています。もちろん、現場で働くときの雰囲気やそこで働く人たちがどんな人なのかを知ることも大事です。またそのIT企業がどういうテクノロジーを中心に事業を行っているのかも、会社の将来に関わることなので事前チェックが欠かせません。そしてこれを機に、今回、CareerMapで取り上げた心理的安全性が確保されている職場なのかどうかも、ぜひ確認してみてください。
在宅勤務の割合や従業員同士がどのようにコミュニケーションを取っているのか、また目標設定にはどのような手法を取り入れているのかなど、高い視座を持ち、会社選びをすることであなたに合ったところが見つかるはずです。
【心理的安全性が保たれているか、企業を見極めるポイント】
・産休や育休、介護など、ライフスタイルが変わったときに支援する仕組みがあるかどうか
→採用情報や公式ウェブサイトに情報があることも。
・従業員同士のコミュニケーションの方法
(定期的に個別の面談があるかどうか。部活など横のつながりをつくる機会があるか)
→採用情報や公式ウェブサイトに情報があることも。
ない場合には面接などで質問してみよう。
・失敗したときに、どこまで組織が許容する風土があるか。
また失敗があったときにどう対応しているのか
→面接などで質問して回答や面接者の反応を観察しよう。
・組織として目標設定をどのように行っているのかなど
→採用情報や公式ウェブサイトに情報があることも。
ない場合には面接などで質問してみよう。
・職場に笑いやユーモアを交えた雰囲気があるかどうか
→面接などで質問して回答や面接者の反応を観察しよう。
・ポジティブな発言が多いかどうか
→面接などで質問して回答や面接者の反応を観察しよう。
今後、働き方はどんどん変わっていきます。ぜひ皆さん一人ひとりにとって最適なところはどういう会社なのかを考えてみてください。